第6話 ごめんやっぱ考えて行動して?
「本当に申し訳がないな。お湯沸かすのが遅くなってしまって風邪をひかせてしまったよな」
「い、いやそんなことはないよ?私も暑いからってエアコンで身体冷やしちゃってたし…」
翌日、風邪をひいてしまった希穂のために俺も休んで看病することにした。
昨日はしっかりと話すことができてもう家族なんだからそろそろ敬語をやめよう、という話になったのだ。ついでにさん付けもやめてと言われてしまった…俺の女子にはさん付けというポリシーが…
「別に私だけでもよかったんだよ?お兄さんが学校行ってていなくても何もできないわけじゃないもん」
ちょっと膨れ顔で抗議をしてくるが、病人1人だとやはり心配だし、あまり親に心配をかけられない。そしてなりより俺が湯を風呂に張ることを忘れていた俺としてはやはり罪悪感がある。
そんな罪悪感で少し希穂からめを逸らしてしまっているが、風邪で辛い思いをさせてしまっているのだろう…
と優希が思っている矢先、希穂は…
(お兄さんとやっと仲良くなれそう!ちょっと邪道な気もするけどこのチャンスを逃す手はないよね!風邪を引いてくれた私!ちょっも辛いけどありがとう!)
めっちゃ喜んでいた。表情に出さずにこの感情が出せてるのは世渡り上手の術なのかなんなのか。
「備品としてゼリー飲料とかをちょうど買っといて良かったな」
「…備品なんて家になかった気がするけど…」
「ああ、そういうのは俺の部屋に基本置いてあるんだよ。俺の部屋には冷蔵庫置いてるし保存ができるんだよ」
「そうだったんだ…」
今まで知らなかったお兄さんの情報を教えてもらえて少しずつ腹を割って話してもらえるようになってきていて嬉しいという感情がとても強い。
この調子で徐々に距離を詰めていこう、そんな気概はまるで狩人のようだ…
(…っ?なにか悪寒が…?)
その光る様な眼光に当てられて優希も少し気づいてはいた。
それは嫌な予感か、良い兆しなのか…捉えて方は今後に委ねられた…
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今回は一言ないです。…手抜きじゃないよ?
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