第8話 告白ー断られた表現

彼女とは幼馴染だからわかる。

彼女(愛香)は変わった。

それは彼と出会ったからだろうか?

私の存在が彼女をそうさせてしまったのだろうか?


今ではわからない、何が正解でどうすれば良かったのか

こんなことは望んで無かった、、、のに


今までは、目立ったことはしない

人見知りの大人しいタイプだった。


なのに今、清水の舞台から飛び降りるごとく思い切ったことをしている。


その理由は、私に彼氏が出来たこと。


この理由も、よく当たると言われた占い師に今年はいい年ですよ。

なんでも思い切ってやってくださいと、背中を押されたのが、きっかけ。

いつもは、占いなんてすぐに忘れる私なのに‥


遠くから、眺めているだけでよかった。

ニックネームをつけて、学校のどこかでみかけてドキドキ感を味わうだけでよかったのに。


私が、片思いの彼に打ち明けてカップルになったから。

だから?そう、だから愛香もうまくいく‥なんて、思っちゃった。

私もばかみたい。


見事に、ていよく断られた。親友が、パニックでいたたまれなくて

そんな状況みていられない。


愛香

上手く言えたのかわからない、だけど断られたことはわかる。恥ずかしくて惨めでどんな顔していたのか、自分がそのあとなんて言ったのか。思い出せない。

ただ、その場所から彼の前から消えてしまいたい。と思い全速力で家に帰ってきた。涙が溢れてきて、手の甲で拭いながら走っていた。

涙って本当にしょっぱいんだあなんて思いながら。

自分の部屋に入るとお気に入りの曲を大音量でかける。

でも、軽快なリズムの曲は余計に悲しくなる。

ちょっと前の自分を思い出すから。

彼リヨポン様と手を繋いで歩くことや歌詞のように、ちょっとした喧嘩をしながら仲を深めあう。なあ〜あんて、幻想無残にくだけちる。

ばっかみたい。うっ、うっ、わあ〰︎ん。今まで溜めていた涙が、これでもかとあふれてくる。


「うるせえーよ。」急に声がする方向を向くと弟の陸人が、ドアの前で怒った顔で見ている。

「な、なんであんたがいるのよ」とやっとでた声で言う。涙と一緒に鼻水まで流れてくる。


ぐちゃくちゃな顔をみて、一瞬たじろいだようだったが

それでも、視線を外しながら「うるさいからだよ。ヘッドホンなしできくな。どうせいつもいってた、リヨポンとかいうやつに振られたんだろ」と、言いたいことだけいいすてる。

的中され近くにある、ぬいぐるみを投げつける

「なんで、知ってるのよ」

「知るかあ。そんなこと。とにかく、お・ん・りょう」と、いいすててドアを乱暴に閉めて行ってしまった。

閉めるなり誰に言うわけでもなく失恋かあとつぶやく。

これからはちょっとやさしくしようかな。






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