〈雫〉

「大好き。」と 君が伝えた


その日から


目が合うことを 避けていた。



本当は 大好きだった 君からの

思いがけない プロポーズ。



人目を気にして 口に出た

想いと裏の 「ごめんね。」を

取り返そうと したときに


頬にきらめく 一筋の

涙を残して 去った君。



君に言われた 「大好き」が


青く輝く 雫のように

心の奥へ 突き刺さる



あれから私は 「イエス」マン

お調子ものの お面の裏に


一人、隠した あの日の涙。



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