135 大陸戦記【代理戦争】

「彼の国に援軍を」

 西国王は臣下に命じた後、腕の中にいる寵姫に声をかける。

「お前の国は俺が守ってやるからな」

 悠然と笑う王に縋り寄る姫。


 そもそもがこの王と東国の皇帝が仕掛けた代理戦争。

 犠牲になるのは小国の民ばかり。

 この贅に溺れた王にどう復讐してやろう。

 彼女の目には暗い光が宿っていた。

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