36 ずっと見てる【ハシビロコウ】

「ハシビロコウ、こっち見て動かないね。何考えてるんだろ」

「マユちゃんかわいいって思ってるんだよ」

「コウくんったら〜」

 園児二人は手を繋いで走り去る。

「仲良しだねぇ」

 私は微笑ましく思いながら檻の前へ。

「ほんとこっち見て何考えてるんだろ」

「君が好きだと思ってる」 

 彼が私をじっと見ていた。







 

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