第62話 もやし
ステーキに添えたもやしをつついて、彼が言う
「もやしって、添え物って感じで
メインになれない奴みたいじゃん?」
私はもやしが可哀想、と思いながら黙っていた
彼は続けて
「悪いけど、お前もそうなんだわ。
俺にはメインにならねーの」
付き合ってまだ数週間
可哀想なのは私だったね
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