10日間で10万字書いてみる

七野りく

初めに

「ま、まずい…………こ、こんな筈じゃぁ……」


 私は大変に……大変に焦っておりました。

 本日は1月22日。

 1月も残すところ後十日を切り、カクヨム冬の風物詩たるカクヨムコンもラストスパート。

 〆切は31日の23時59分です。


 にも拘わらず、自身はまともに参戦出来ていない!


 本来なら、プロットの山を切り崩す絶好の機だというのに……。

 肩を『原稿』や『プロット』に掴まれながら私は慨嘆しました。嗚呼、一日が48時間あって、かつ寿命も二倍あれば…………。

 

「いや……そんなことを言ってもどうしようもない。また、10日間もある。一日1万字書けば、10万字。規定に届くじゃないか」


 珈琲を淹れながら、独り言を零します。

 この稼業の土日は殆ど引き籠り生活なので問題はないのです。一昨日出た自分の作品の売れ行きは気になりますし、出来れば本屋巡りもしたいのですが……コロナぁぁぁぁ。


 10日間で10万字。


 時折、語られる話ではありますが、やっている人は余り見かけたこともありません。文庫版ラノベがざっくり11万字~なので、ほぼほぼ一冊分となります。

 実験……こほん。

 やった事例が見当たらないのならば、是非もなし。ここは私がやってみましょう。

 果たして――成功するのか、否か。

 10日間、お付き合いください。

 なお、校正・他原稿・他プロット作成と並行作業となります。


 ……うん、平常運転ですね。が、がんばりまーす。

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