ビルマの竪琴

 どうにかこうにか、映画を見れるようになりたいんです。自分には圧倒的にインプットの分量が足りてない。物語の類型が自分の中にはちきれんばかりにあって、そのうえで自分独自の物が発酵していって何かが生まれていく。そんな風になりたいんです。しかしそれにしては発酵の元が貧しすぎるので、文章ひとつ書くにも要らない苦しみを味わっている。そんな気がします。映画がなければ成り立たないような身体になりたい。もっとも、そういう人はそもそもそんな事なんか願わなくても、映画から離れられないのでしょう。自分はあくまで人工的なものです。映画は自分と一つではない。しかしそこから出発するしかないのです。

 そんなわけでこの映画はウィンドウを半分くらいの大きさにしておいて、もう半分でネットを見ている間に流したものです。冒涜と言えば冒涜でしょう。真面目に映画が見れないのです。でも映画が見たいのです。


 ビルマ!響きだけで遥か彼方、異国の地というイメージが湧いてきます。お坊さんや寺院が大量に出て来て出家欲はいやがおうにも高まります。そして音楽。全てが物悲しく、いい雰囲気を醸し出していました。白黒映画は良いですね。白黒かどうかは忘れましたが、僧侶つながりで天平の甍も見たくなる映画でした。

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