幻談・観画談 他三篇(幸田露伴、岩波文庫)

 まずは、最近読んだものから。最初に幸田露伴の作品に触れたのは『五重塔』がきっかけでした。もうすごいのなんの、人が言葉を尽くして説得するということがどういうことなのか、昔の人がコミュニケーション能力が優れていたというのは本当だなあと、感心しっぱなしで読んだ覚えがあります。あとは物語自体が普通に格好いい。


 そんなわけでファーストインプレッションを終えたわけですが、その後は古本で出会う機会が少なかったのか、いい作家だということだけは思いましたが読まずじまいでした(青空文庫は食指が動かなかった)。ところが最近何気なく本棚を見てみると、この本があったのです。場所を見るに過去一年以内にブックオフオンラインで買った模様でした。読んでみると、その時の気分に合っていたものか、一日で読めました。ペラっペラな感想ですが、味わい深い、いい短編集です。こう、江戸と明治の境目のような語り口がグッときます。「観画談」がお気に入りでした。


その他

・魔法使い片割れを見て古人を知る思い。

・魔術一覧には合気も含まれていた。少し笑った。

・飯綱を「いいずな」と読んでいたが調べてみると「いずな」で、あ、ぬ~べ~のあいつか!となった。

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