第4話
※これはフィクションです。
アニメにしろ、漫画にしろ、世界観に日常感が感じられると身近に取りやすくなる。
しかし、不倫は身近に感じたくなかった。
うちの会社の営業さん、男性女性も込みでなんと全員不倫をしている。地方の営業所は3人事務所。そのうち社内不倫の2人は営業という名の逢引きの末、一昨年の暮れに入籍した。もう1人が不憫で………いや、そうでもないか。事務所の留守を守っているし。
奥様は良い人である。そしてめちゃくちゃかわいくかっこいいが、たまにめちゃくちゃ言ってくる。社内規則は守って欲しい。
旦那様は指示もしないのに言ったことにしてくるので印象が悪い。急に怒る 何故 で検索かけてもできるわけないが、みんな怒るツボを知らないらしい。社長ともしょっちゅう喧嘩している。さらに裁判が終わったはずなのに、元奥様が家やご家族の元に来るらしい。
奥様に危機が及ばないことを心から祈っている。いや、ほんと、マジで辞めて。
もう1人は奥さんもいるのに、2人もいるらしい。でも、ハキハキしていて気持ちの良い方なのは確かである。ただこの方も話を聞いているようで聞いてなく、機嫌に左右されるタイプだ。
プライベートの問題を会社に持ち込んであたられても、こちらとしてはどうしようもない。
一緒に食事に行く機会があったが、女が部屋に呼ぶときのテクニックを話していたと思いきや、並んだところを写真に撮られた。これをLINEで送り、嫉妬を焼かせるテクニックだとか。巻き込むのはやめてください。
そして、最後の1人。
ぼんやりとした方で癒し系である。ちょっと惚けたところが可愛く、要所では男らしいので、わかる気がするが、実はズラである。違和感のない、見事な付け方である。
書類や各申請は全然できないので困っている。ちゃんと書いてくれ。後、売る日はもう少し開けてくれ。商品の入荷ができない。
世の中、不倫で芸能人が叩かれているが、世間を開けてみれば、意外にも不倫をする人が多いものだ。当人と周りに愛があり、最後の砦を超えなければ、幸せなんじゃろうかと芸能ニュースを見てくだらないと思ったのであった。
倫理が壊れてきたのだろうか。
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