神様の言葉

 家族から失踪して七年。東京で、本当の一人暮らし。


 色んなことが起こり、一人で全部やり抜いてきた日々。


 その終着点は、治らない精神病にかかって、実家へ帰らざるを得なくなったものだった。


 誰一人、私の生活を見ている人はいないと思っていた。


 だがある日、神様が私に言った。


「あなたはいつでも一生懸命。何事からも逃げ出しませんでした。ずっと見ていましたよ」


 心の底から救われた。ボロボロと涙をこぼした。


 誰も見ていないのだと思っていたのに、見てくれている存在があったのだと、思い起こさせてくれた一言だった。


2022年11月2日、水曜日

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