第41話


 「ゴブ太はだいぶ変わりましたね、これはゴブリンブレイバーとして恥ずかしくない様子です。」


 そのように両手を組みながら頷いているのはゴブ蔵であった。ゴブ助は少し羨ましそうにゴブ太を見ていた。


 「よし、次はゴブ蔵だな。」


 ゴブ蔵のステータスを表示すると


ゴブ蔵

レベル15/15

体力150

魔力310

力15

敏捷30

知能100

硬さ10


身体スキル 思考強化lv2


魔法スキル 火魔法 lv1 水魔法lv3 土魔法lv3 風魔法 lv1 魔力回復速度up lv2 魔力量up lv1 魔力使用効率化lv1


生活スキル


特殊スキル 成長限界突破


となっていた。見事に魔法関連を制覇しようとしている勢いだった。このままいけば賢者にでもなりえるだろうな。


さて、進化先一覧はと、ゴブリン大魔道士 ゴブリンメイジ 各属性のメイジマスター ゴブリンエレメンタルマスターとなっている。

 

 魔法を極めて欲しいゴブ蔵には大魔道士があっている気もするが、魔法スキルの一覧にはまだまだ派生魔法が多くいる。例えば風と土の複合である雷や、特殊枠の死霊魔法などもだ。ここで俺は思い切った選択を迫ってみた。


 「ゴブ蔵がレベルを上げてまだ使っていない、割り振られていないスキルポイントが15ポイントある。ゴブ太達とまとめてランクアップしてから振ろうと思っていたが、よりいいランクアップ先を出すために今使ってみないか?勿論今使ったからといってランクアップ先が増える可能性は低いものがある…」


 ゴブ蔵は俺のそんな言葉を聞いて迷うどころか即答してきた。


 「勿論お任せします!これで失敗しても次のランクアップの際に活かせるようにすればいいと思います!」


 ゴブ蔵の頼もしい言葉を聞いて俺は新しく魔法スキルをゴブ蔵に付与した。内訳は聖属性魔法3p 回復魔法3p 闇魔法3pだ。基礎魔法と呼ばれる二つと少し変化した先にある回復魔法だ。重力や空間をとらせてもよかったのだがいかんせんポイントが足りない点が大きかった。


 ゴブ蔵にスキルを付与した事で新たなランクアップ先として2種類増えていた。ゴブリンプリーストとゴブリン賢者だった。しかし、ゴブリン賢者はまだロックされていた。これは、と思って特殊スキル欄を見てみると賢者の叡智というスキルが増えており取得に6pも必要になっていた。だが、ここで取らない選択肢はないため取得してゴブ蔵をゴブリン賢者としてランクアップさせる。


 先ほどと同じようにゴブ蔵がランクアップするが、頭身はゴブ太と同じくらいで髪の毛は肩甲骨あたりまで伸び、知的な雰囲気がめちゃくちゃ増していた。


 「よし、では最後にゴブ助だ!」


ゴブ助

レベル15/15

体力150

魔力50

力50

敏捷150

知能50

硬さ30

繁殖力40


身体スキル 気配探知lv1 短弓lv3 剣術lv3 隠密lv2 身体強化lv2 罠術lv1 軽業lv3


魔法スキル 風魔法lv1 土魔法lv1


生活スキル


特殊スキル 成長限界突破


進化先 ゴブリンスカウト ゴブリンアーチャー ゴブリンシーフ ゴブリンアサシン 


となっている。他二人は割と進化先が予想できたけどゴブ助だけはどうすればいいかを思いつくことができない。そうこうしてうんぬんと悩んでいると


 「ゴフ助は何になりたいのだ?今までやってきた事でどうしたいと思った?」


 ゴブ太がゴブ助に対して言葉をかけていた。俺もそれに耳を傾ける。


 「俺は…これから先お前たち二人ができないことをできるように、そして三人でマスターを守れるようになりたい。」


 「なれば、目指すのは素早く駆け回り我らの隙を防ぎながら諜報活動や暗躍を行うような役割ということになるな。」


 ゴブ蔵が続ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る