第14話

オレタートル飼育場を設置して、一応ダンジョンという体裁を取っているが、宝物なし!モンスターはmobゴブリン4に配下3!オレタートルが2!どーしよもないなあ…

はっはっはっ!はぁ…


それなのにきてしまった、うんどーかーい!ではなくダンジョン集会の日である。


 ダンジョン集会ではまずは出席者の確認100名の顔ぶれで変わることがあれば歓迎の意味を込めてみんなへの紹介が行われる。


 その後は闇側の現状について。ダンジョンは光側からの侵攻を食い止める砦の役割をになっていると同時にダンジョンマスターが利用することで資源などを生み出し闇側への利益を与えている。その過程で土地の領主のような立ち位置になっていることが多い。


 実際に統治しているダンジョンマスターもいれば、資源だけ輸出して統治は別のものに任せる相談役のような立ち位置をしているものもいる。


 そして、その中では勿論人間の街を管理しているものもいる。人間がダンジョンに潜る為に拠点を築くうちに人間の街となってしまっているのだ。


 もちろん闇側の土地にそんなものはないが闇と光の境目にはいくつかそういう街がある。そして、そういうダンジョンは総じてトップクラスの強さである。


 その中で勇者召喚が行われ中少規模ダンジョンを制圧して人族の土地を広げて開発している訳だ。


ダンジョンコアから画面のようなものが映し出され厳ついおじいちゃんが出てくる。


 『刻限になった、ダンジョン集会を始める。今回も1位たる我ハーデスが司会を務める。まずは、顔ぶれに変化がある為紹介させてもらおう。100位に見事入ったレイナ アウグストだ。』


 画面が切り替わり一番端に座るダークエルフ?だと思われる美女が映し出される。


『先程紹介されたレイナ アウグストです。先達に恥じぬよう、この位階に恥じぬよう精進して参ります。』


 綺麗な一礼をして席に座った。


『さて、今回のダンジョン集会前に1人我らが仲間が増えたようだ。どこの領地などは言わぬしどの派閥に入れなどは言わん。ただ困ったら我かここにいる面々に連絡をしろ。我らは位階の誇りをかけ仁義の範囲で手助けをしよう。』


おお!かっこいい!けど俺人族なんですよね!相談できねえ!


『では、本題の光側の侵攻についてだ。我らの領地で今回取られたところはない。だが、残念なことにまだ新しいダンジョンマスターがコアを設置してない為領土の取り返しが可能になっていない。境界線上にいるダンジョンマスターはできるだけ元のラインに戻せるように努力してくれ。』


 何人かの上位勢が頷く。


『それと、まだしっかりと確認が取れたわけではないがダンジョンマスターを脅して資源を光側に生産させ続けようとする計画があるらしい。先程新人に言った内容とも被るが、なにか有ればすぐに連絡をよこせ。まだ戦いに負けて領土とマスターが死ぬのはしょうがないとも言える。だが、我々が奴隷になって光側に従わされるのは許されざる事態だ。皆も気を配ってくれ以上だ。』


第一席以外のハーデス様以外の若い人がパッと出てきて


『では、最後に新人もいることだしイベントについて説明しよう。我らの順位は普段からの三ヶ月間DP量で決まっている。それとは別にダンジョントーナメントというのもある。攻め手側と守り側でエントリーして各階級でランダムで当たる。そこで上位2名が昇級される。昇級されれば月間で支給されるDPが増える。新人くんはEランクスタートだね。今月の分は今月末に払われる筈だよ。で、それ以外にもあるけどその都度説明する。』


と気になる話をしてくれた。


 さてと、よくある新人晒しや潰しみたいなのはなくてよかった。これなら気にせずに人間の街へと向かえるな。


 街に行って冒険者として活動してこの世界の知識を身につけることが第一目標。第二目標は魔物を倒して配下の種類を増やすこと。第三目標は錬金素材の獲得。第四目標が人との交易だ。すべてを終えた所でダンジョンを公開するかどうかの判断だな。


 上手くいけば俺としても嬉しいが…ダンジョンを即抹殺みたいな動きだと困るしな。

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