第16話  2人は大人気!

 ひとまず戦争は終わった。

 事務処理とかはあるものの、それは官僚や貴族の仕事である。傭兵や冒険者には何ら関係無く、かといって、『解散、お疲れ様』ですむ話でも無く。

 つまり、ロック達はヒマをもて余していた。

 冒険者同士で多少訓練らしきモノをしたりする毎日。


 今、ロックはアランと対峙していた。

「プレッシャー、凄い! どうすればいい?」

「ったく、これで11歳? ウチのセガレと同じ年かよ?」

 BとSランクの戦いである。

 ロックにしてみれば途方もなく高い壁であり、兎に角考えられる、時にはムチャクチャとも言える剣技で向かっていっていた。

 アランとしても、子供に教える位の話では到底済まず、大人気ないか?と思いながら、結構ガチで戦っていた。

 その為、「何処が訓練だ?」と言える、鬼気迫る戦いになってしまっているのである。


「アラン、マジだよな、あれ」

「ロックの方は、やっぱ余裕無しか。でも、アラン相手によくやるわ」

 見ているその他大勢にしてもCランク以上しかいない。この2人が何やってるか、わからないような素人は皆無だった。


 そうこうしている内に、ロックは動けなくなった。

 剣技や戦術もだが、スタミナ配分という点において、どうしても経験不足が出てしまうのだ。勿論、元々のスタミナ、ステータスの差が有りすぎというのもあるのだが。


「いやいや、俺がガチでやらないといけないのだから充分だろ? もうBランクも詐欺か? と言える強さになってんぞ?」

 首を振りつつ「やっぱ、まだまだですね」と呟くロックに、呆れた感じで声をかけるアラン。何せSランクを本気にさせているのだ。

 見れば、回りの冒険者も激しく頷いている。

「よく俺の覇気に耐えられるな? 結構ビビられるんだが?」

「アンザックさんともやってます。その時の方が怖かった」

「あぁ。あのアンザックのリハビリの時だ。俺もあの場にいたけどよ。確かロック、涙目になってたよな」

 Cランクの剣士ホルンだ。多少同情的な目付で頷く。

「アンザックのリハビリだぁ? それは怖い。奴が大斤持って突っ込んできたら俺でもビビるぞ?」

 アランも同情的になる。「で? 奴には勝ったのか?」

「フランさんが水掛けて終わり」

「あぁ。成る程ね。でも、ロックが本気で魔力を流せば、その剣は俺の魔剣だろうとアンザックの大斤だろうと切り裂けるんじゃないのか? それ、何の金属だ?」

「神竜ゼファーの牙を研磨したって、ジッチャン言ってた。流す魔力の量で切れ味が変わるんです」

「それは…、成る程。お前が持つと凶悪な切れ味になる訳だ。ロック、確かお前の魔力は?」

「また増えた。今 346,200 あります」

「お前のジッチャンの10万超えですら竜人か魔王かって言われてたのにな。その3倍かよ」

 アランは笑い飛ばすが、回りの冒険者の顔は引きつっている。剣の威力もそうだが、ロックが、かなりの魔法を使える事を知っているから。

「どれ、もっかい行くか?」

「よろしくお願いします!」

 再び対峙するロックとアラン。

「だぁっ!」

「まだまだ!」



 戦後処理はスムーズに進んだ。

 3国とも、賠償金の請求のみの要求に終わったからだ。旧ダイザイン王国関係者が期待した王国の復活を、どの国も要求しなかった。

 結局、2国間の問題。どの国も判断したのである。

 ダイザイン王国は、どの国とも連合しておらず、戦後処理が確定している事。ドワーフが2等市民にされたものの被占領地民への搾取等は無く、国家が押収した武具等においても適正価で買い上げており、税金も上がらず、市民生活に何ら変化がなかった事。王族貴族の特権が無くなったのは、決して戦勝国の無理強いでは無い事等が挙げられる。

 此度の3国が、ダイザイン王国の権利云々を言える、そんなつけこむ隙は無く、殊更議題として上げる必要を感じなかったのだ。

 結果、ミルザー法王国は敗けはしたものの国土は倍になり技術力も向上した。

 身代金を取られた現場指揮官や幹部等の上層部捕虜と前述のフロク=レンゲルを戦犯として処刑、お家廃爵処分としたが…。



 そんな戦後処理が進む最中、ロックとリルフィンは、リーオー王国軍の招待を受けた。

 負ければ魔物落ちだった獣人達にすれば、勝利に導いた立役者、救世主とも言えるロック。リルフィンに至っては、救世主のパートナーで『魔狼族』という希少種の獣人美少女という、まさにヒロインと言える存在である。なので、ロックは勿論だが、リルフィンのリーオー王国軍での人気たるや凄まじいものだった。


「奴隷? 両親を失い、生きる術を求めて奴隷として村を出たと?」


 ガルダ王子との歓談。

 リーオー王国軍本陣の天幕で、ロック達は王子との会食に招待される。


「そうです、ガルダ殿下。幸い両親に借金は無く、そういう意味では一般の召使に近い形でした」

「それで、君はロック君に買われたのか?」

「奴隷商人の馬車がオークの群れに襲われました。偶々近くの森にいたロックに救われ、行動を共にしている内に、奴隷商人が私をロックに、護衛のお礼として譲渡したのです」

「フム。では今はロック君の所有奴隷だと?」

「いえ、その。奴隷持つ事、ピンとこなくて、年も同じだったし。なので、譲渡を確定した後、奴隷証文破り捨てました。只、パートナーに、そのなって欲しくて、『お嫁さんになって』って頼んだんです」


 ボン!

 お約束の瞬間人間ボイラー発動! 真っ赤になるリルフィン。


 王子との会食の為、他にはメイド=召使しかいないのだが、彼女達は瞬間ボイラーと化したリルフィンを暖かく見守り、明らかに気落ちした自国王子の姿は見ぬ振りをしたのだった。


「お嫁さん…? そうか、じゃあリルフィンさんはロック君の公私に渡ってパートナーなんだね」

「…ハイ」


 紅くなり小さな声で、それでもしっかりと答えるリルフィンに、ガルダ王子は、更に沈み込んでしまう。

 が、ふと顔を上げると、

「その、気にしないで聞いて欲しい。リルフィンさんは、私がプロポーズしたら受け入れてくれますか?」


 ビックリしてガルダ王子を、そしてリルフィンを見るロック。リルフィンも固まってしまっている?


「あ、その…、ごめんなさい! 殿下のお言葉、とても嬉しいです。でも、その、私…、ロックと共に生きます。共に進みます。私、私を『お嫁さん』って言ってくれるの、とても嬉しいし、本当に今幸せなんです。異種族であっても…、いつか、ロックが人間の女性と結婚したとしても、私、ロックの側にいたいです。だから…、だから、その、…殿下のお気持ち、お受け出来ません。…本当にごめんなさい!」

「リルフィン、その、僕もリルフィンがいてくれて、本当に嬉しいんです。ずっと側にいて欲しいし、…だから、他に結婚なんてしないし…、その、ガルダ殿下! お願いします! 僕からリルフィンを取らないで下さい!」

 頭を下げる2人。


「うん、やはり振られたか…。その気にしないでって、まぁ、無理か。バカな事を言った。うん、わかっているんだけどね。君達は似合いの素敵なパートナー同士だよ。でも、あの夜襲の時から、リルフィンの可憐な姿が目に焼き付いて離れないんだ。2人の仲を割く気はない、…けど、この気持ちも抑え込めなかった。私こそすまない。はっきり伝えて、しっかりと返事を貰えた。やっと気持ちの整理がつきそうだ。あー、そこの笑っているメイド! 不敬罪には問わないけど、他言無用だよ?」


 口元を押さえながら頷くメイド達。

 にも関わらずガルダ王子がリルフィンに振られた事は国中に知れ渡ってしまう。

 ロックとリルフィンは勿論、メイド達も誰にも語っていない。

 天幕の外で護衛の騎士達が、笑いを堪えてはいたが。



 解散となり、やっと帰路につくライカー王国軍。

 その途中、アラン達『悠久の風』。そしてロックとリルフィンの2人にアルナーグ辺境伯から、王都での凱旋パレードの事を聞かされるのだった。


「うわっ、やっぱやるのか?」

「これだけの大勝だ。しかも我々ライカー王国軍の活躍で決まった勝利。今、国中でお祝いムード1色なんだよ。で、君達には、そのパレードと王城での祝勝会に出て欲しいと、私もついさっきライカー公爵から聞かされた処なんだよ」


 嫌がるアランと諦めムードの『悠久の風』メンバー。とは言うものの慣れた雰囲気の彼等に比べて、ロックとリルフィンの2人にとっては晴天の霹靂!


「はい? は? 王城? ですか? はい?」


 初めて辺境伯の館に来た時も、慌てふためいた田舎のガキ丸出しの2人だったが、今度の狼狽は、それに輪をかけていた。

『輝竜』と呼ばれSランクに匹敵と言われる戦闘力を持っていても、全く大人達に危険視されていないのはこの辺りが所以だろう。2人の言動が『田舎の子供』という想定の範囲内であり、全く予想を裏切らない。


「あー、気持ちはわかるし、まぁ何だ。俺達もフォローするよ」

「貴方のフォローじゃ尚心配だわ! ロック、リルフィン。大丈夫、おばさんに任せて」


 微笑みながら話し掛けるティア。


「あ、はい? え、あの」

「おばさんだなんて!! あの、よろしくお願いします! ティアさん」


 深窓の令嬢という雰囲気で語られるアランの妻だが、我が子と同じ歳の子供達相手となると、それ以外には言い様がない。

 独身とはいえ、更に年上のレイラも

「貴方達相手じゃ、おばさんとしか言えないわね、私もティアも。クスクス。とりあえず最低限のマナー、教えてあげるわ」

「大丈夫よ、ウチの旦那もそれくらいしか出来ないのだから」

 楽しみ! そんな雰囲気を醸し出すティアに、慌てて言い訳をするアラン。

「そ、そんな事はないと思うぞ!? 俺も…」

「前回のラフシモンズ男爵からの依頼、相手を怒らせかけたのは誰かしら?」


 グゥの音も出ない。振り向く子供達に、

「余計な一言言っちゃうの。しかも敬語抜きで」

 吹き出しながら、ばらすレイラ。ゴルザとベルンも、

「フォロー、珠に拗らすから大変だ」

「もう交渉はこっちに任せて、黙りきめて欲しいよね」

 困ったもんだ。そんな思惑を隠そうともしない。


「俺の味方は誰もいないのか?」


 そんなアランをスルーしながら、


「では、頼んだよ? ティア、本当に子供達を頼むよ」

「はい、辺境伯。私がお引き受け致します」


 ティアの言葉に安心するアルナーグ辺境伯。


「…だから、俺の味方は誰もいないのか?」


 子供達ですら冷めた目で見ていたのだった。



 辺境の街アゥゴーに帰る冒険者や傭兵と別れ、『悠久の風』とロック、リルフィンの2人は、アルナーグ辺境伯の馬車で王都を目指す。

 その間、子供達は最低限のマナーを覚える事に専念し、物覚えの良さにティアもレイラも胸を撫で下ろしていた。しかも素直! 多分、余計な事は言わない、しない、っていうのがわかるので、ティアも我が子の様に優しく教える事が出来た。

「本当に教えがいがあるわ! フフ、ジャンとどっちが上かな?」

「ジャン?」

「あら、ごめんなさい。私の息子」

 微笑み、謝るティア。レイラも、

「貴方達と同じ歳よ。で、ティアそっくりの顔立なんだけど、体格はアランなの。超ガッチリ。魔法戦士という、本当に2人の才能を受け継いでいる子よ。前は若手期待No.1だったけどね」

「今は違うんですか?」

 首を傾げる2人の子供達。

「言ったわよ? 貴方達と同じ歳って。ロック、貴方が世代No.1なのは、もう絶対変わらないと思うわ」

「同感ね。あの子も大変なライバルが出来たわ」


 ここまでになると、微かな期待も持てない。むしろ諦めがつくと言うか開き直れる。ティアとしては良きライバル、良き親友であれ、と望んでしまう。


 実際、数年後、何かにつけて比較される両者だったが、その友情は死ぬまで変わらなかった。



 アゥゴーの街のギルド。

 戦争に出ていたCランク以上の冒険者達が帰ってきて、街の活気が戻ってくる。

「あれ、ロック達は? 後アランさん達『悠久の風』もどうしたの?」

 帰ってきた冒険者に聞くコミリア。

「王都でパレード、王城で祝勝会だと。まぁ、ロック1人で勝利決めた感あるし」

 笑いながら、納得した表情で話す冒険者の男。

「そうなんだ。ロック、凄いな」

「これでランクアップかな?最短最年少記録のAランク? ね、コミリア。私達がパーティーメンバーでいいのかな?」

「私も思うわ。コミリア、私達も頑張ってランクアップするか? それとも他の高ランク冒険者と組ませるか? でも…」

「うん。私も思う。多分私達は、どんなに頑張ってもロックに追い付かない。どんどん離されて、足手纏いになっていく」

 ため息をつくコミリア。

「あの子の為にも『竜の息吹』から出した方がいいわね。まぁ、姉の絆は消えないと思うし」

「そうね。ロックはずっと変わらない。その意味でも確信出来るしね」


 帰ってきたら、姉として送り出そう。そう思うコミリアは、晴れやかな気持ちになれたのだった。



 そして、王都に着いた王国軍は、そのまま祝勝パレードの準備に入る。


「なぁ、ロック君。ドランを、トライギドラスを王都に飛ばす事が可能か?」

「多分、としか言えません。けど、いいんですか? 王都にAランクの魔物、入れても」

「確かに私の責任問題になる。でも、君が凄腕のテイマーだというなによりの証にもなる。馬鹿な貴族が、君にチョッカイ出さなくなると思えるんだ。だから、6頭全て出てくれると尚良い」


 悪戯を企む顔付きになっているアルナーグ辺境伯。

 ロックの方が少し困惑している。


「大丈夫なのスライ位です。リントとジンライはまだ大丈夫かな? コングは興奮するかもしれないし、レツはこんなに人間が多いとパニクると思うし。ドランはどうだろう? でも、もし興奮して暴れたら大惨事ですよ?」

「そうだね。まぁ、無理で元々。出来るようなら考えていてくれ」

 そういうアルナーグ辺境伯。

 ロックは従魔を『モンスターハウス』から呼び出して聞いてみる。

「パルルルル【ま、いいぜ】」

「コーン、コ、コーン【そうだな】」

「チッチッチッ」

「ウッキッキー」

「ピキ、ピッキー」

「ロック様、私達はロック様と共にあります。皆、思いは1つです。堪えてみせる、レツも言っています」


「ありがとう、でも無理して欲しくない」

 感謝と心配と。そんなロックの優しさを従魔達はよく知っている。だから、

「ロック様、私達は何時でもロック様と一緒にいたいんですよ? それが街中であってもね」

 頷くように鳴く従魔達。

「本当にありがとう、みんな」



 王都中央の大通り。

 王城へと続く道。沿道には王都中の人間が集まったのか? そう思える位の人、人、人。

 ウィリス王太子を先頭に副将ノルク伯爵、ライカー公爵。そして従軍した貴族達とその将兵が続いて行く。


「ウィリス殿下、ばんざーい!」

「王太子殿下、ばんざーい!」


「ビブラ! ライカー!!」


 貴族の最後にトリを務める大物、アルナーグ辺境伯。

 その将兵と、沿道の皆が待っていたアゥゴーの冒険者達。

「アラン様~!」

『悠久の風』はAランクパーティーとして国中に知られている。リーダーでSランクのアランは、ある意味憧れの存在なのだ。


 例え、髭面悪人相の面構えであったとしても。


「おい、あれ!」

「あれが? あんな子供なのか?」


 列の最後尾。

 今回、ここに集まった者の関心は、この人物にありと言って過言ではない!


 勝利を決定付けた凄腕のテイマー!

 まだ、少年と聞いていたが、ここまで子供だとは?


 前にいるアルナーグ辺境伯が、馬を止まらせ叫ぶ。

「ロック君!」


 子供達が走り出す。

「『モンスターハウス』! 皆、出て来て!!」


 空間が開く!


「あれは? トライギドラス!!」


「パルルルル!」

「ピルルルル!」

「プルルルル!」


 悠然と王都の空を舞う3つ首竜。

「ドラン!」

 駆け出した少年か翔ぶ! と、トライギドラスが舞いながら下に入り込み、少年は3つ首竜の背に立つ。


「チッチッチッ」

 その横を飛び回るレトパト。


「コーン!」

「な、アイスフォックス?」

 白き大型の狐が、銀髪の獣人美少女を背に乗せて駆ける。その横にはナイツスライムが剣舞を舞うが如く跳ね回り、フレイムコングが胸を叩きながら雄叫びをあげる。

「ウッキッキー!」

「ピキ、ピッキー!」

 ナイツスライムの周りを紫のスライムが跳ねる。


「ポイズンスライム?」


「あれが、あれ全てが、あの子の従魔だと言うのか?」


 王都の人間は度胆を抜かれた。


 まさか、トライギドラスの曲芸飛行を拝めるとは?

 街を、いや小国位ならば滅ぼす事すら出来る災厄級のAランクの魔物が、子供を背に乗せて空を舞う?


「あはは。やってくれるね、ロック君。何時でも君は、我々の期待以上の事を成し遂げてくれる」

 笑いが止まらないアルナーグ辺境伯。


「パルルルル!」

「コーン!」


 トライギドラスの電光ブレスとアイスフォックスの電撃がぶつかる!


 バチバチバチ!


 青空の元、太陽の輝きにも負けない花火となり、沿道の人々の目を楽しませてくれる。


「うわーっ!!」

「スゲー!」

「綺麗! 素敵、素敵!!」


 地上に降り立つトライギドラス。

 ロックが降り、従魔達は空間に帰っていく。


 ロックとリルフィンが列の最後尾に戻る。

 パレードの興奮は最高潮だ!!


「キャー!素敵!! 可愛いよ、僕!!」

「あの獣人の娘も可愛い! 貴方達サイコー!!」


 少しはにかみ、赤くなりながら頭を下げる子供達。

 その朴訥とした子供らしい表情や仕草に、王都の人間は好意と歓声で迎えたのだった。



「クス。やってくれるね、ロック。そしてアルナーグ辺境伯。パレードは大成功だ」

 列の先頭。ウィリス王太子の笑いも止まらない。

 やがて、パレードが王城にたどり着く。


 正面テラスに国王陛下マシウス3世。そして王族。

 右のテラスに宰相ラーデウス公爵以下、ライカー公爵以外の2公爵。つまりは4公爵と呼ばれる内の3人が並ぶ。


「ウィリスよ、此度は見事であった」

「恐れ入ります。これも一重に陛下の御威光の賜物です。また、将兵や傭兵、冒険者が素晴らしき働きを見せてくれました。我がライカー王国の威力・威光。世界中に知らしめる事が出来たと思います」

「うむ。諸君、良くやってくれた。余は誇りに思う」


「ハハーッ」

 頭を下げる諸将、他パレード一同。


 沿道の国民も、

「ビブラ、ライカー!!」

 大合唱だ!


 こうしてパレードは大成功に終わる。

 次は祝勝会。ロック達の受難は続く。


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