久々に好男子と飲んだ話

 好男子と飲むのは最高である。自分よりたぶん15歳くらい若いのだが、自分としては先生と思って接している。

 若い人ほど、僕にとっては先生だ。教えてもらう人だ。そういう風に接していると、向こうも結構心開いてくれる。あと、わりとアイデアを言うと喜んでくれる。また、素直にその好男子が考えていること思っていることに、ちゃんとリアクションをつけると、楽しそうにしてくれる。


 老害にはなりたくないが、たいてい、人間とは、この真逆になっていくのではないだろうか。

 だめなパターンはこれ。

① 人のアイデア待ちで、しかもそのアイデアを斜めの方向に延ばしたり、面白くしようと生かしたりするのではなく、まず否定や違う考えをぶつけるだけ。なにを言われても「えー」「でもー」ばかり。

② 若い人が、自分の思っている気持ちをいったら、それに素直に驚いたりリアクションして共感することができず、批評家や、親のような目線で、ジャッジを下してしまう。

③ 会話が盛り上がらないのを人のせいにする。


 好男子と飲んだとき、まずその男子の知識に追いつくため、ある程度頑張った。男子がよくいく神社にもいって、下調べもした。そうすると、男子は喜ぶのである。

 そして、ありったけのアイデアをぶつけた。これならどう? これならどう? と、若手に自分をジャッジさせるように言うのだ。すると、若い人も喜ぶ。

 それから、若い人が何を喋っても、ちゃんと驚いたり、その話題が広がるように話す。話を終わらせるような結論ありきで話さない。むしろ、ここが難しいよなあと、なにが最終的に難しいところかにたどり着くようにする。

 何よりも、その人のことを好きになり、会話を楽しむ心が大事。面白いことを面白がろう。面白いと思えるよう、おもんないことでも、面白さを見つけるよう頭を働かせよう。


 そうして、結構飲みながらしゃべったが、いい飲み会になって、若い男子から、東京でまた飲みましょうと誘われた。こんなにうれしいことはないのである。

 若くて才気あふれる男子と接すると、自分も気持ちが若返って面白い。

 自分の年下は、自分の先生である。これは、恩師から教えてもらったことだ。

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