7歳 ダンジョン攻略③
ボス部屋前は私たちしかいない。
5階のボス部屋の前でゆっくり休憩中。体力とマナをしっかり回復させる。
5階のボスはオーガの集団だとわかっている。何体のオーガが出現するかわからないが作戦を考える。
戦闘の準備を整え部屋に突入する。
奥にオーガは6体立っている。
「魔法を使うメンバー全員で一気に!」
「”ノーム” 地面を柔らかくして」「”ウンディーネ” 手伝って」
「アースクェイク」「マッド・ホール」「ウォーターボール」
私が指示を出し、皆が魔法を発動させる。オーガの周りの地面を一瞬で悪路に変える。オーガは足を取られて進軍速度を一気に遅延させる。
「オリビア、私たちの前に出てオーガの注目を少し集めて!リード、ロンザ。壁を作って敵の進行方向を一方通行にして!ディー、”サラマンダー”で僕の攻撃に合わせて!」
「わかりました、”ウォーターウォール”」
「おう!ウォール!!」
「二重詠唱 フレイムランス! ”シルフ” 炎の槍の速度を上げて!」
「”サラマンダー” リゼルの魔法の火力を上げて」
土の壁と水の壁で囲まれたオーガ、巨大な炎の槍がオーガを襲う。
悪路で足を取られているオーガは壁に挟まれ逃げることができない。炎の槍が2体のオーガを貫通した。
残り4体。
逃げ場がないオーガはこちらに向かってくる。
「ディー、リード、ロンザ オーガを一体お願い」
「リゼルわかったわ、”ノーム” お願いロンザの魔法に合わせて土を固くして」「”ニードル!!!”」
オリビアに襲いかかろうとしている先頭のオーガの足に地面から土の槍が隆起する。足を貫かれ負傷したオーガはその場にしゃがみ込む。
「”シルフ” お願いリードの水の刃を相手に早く届けて」「”ウォーターカッター”」
しゃがみこんだオーガーの首元に、高速の水の刃が襲いかかり、そのまま首を刎ねる。
先頭のオーガが倒れたおかげで、後ろのオーガの動きが止まる。
「二重詠唱 フレイムランス ”サラマンダー” 火力を上げて」
私は再び魔法を詠唱する。立ち止まった次のオーガの胴体に直撃し、その場でうずくまる。その瞬間にオリビアが風の剣で斬りかかり、オーガは絶命した。
残った2体のオーガが死体を乗り越え無理矢理こちらに襲いかかってくる。
「オリビア、一体引き受けて」
こちらに襲いかかってくるオーガ。
「壁を作る!精霊で合わせてくれ! ウォール!」
「わかったわ ”ノーム” 土の壁を固くして」
オーガの目の前に突如、土壁が出来上がりオーガが激突する。
「ウォーターバレット」
水の弾丸がオーガの顔を襲う。オーガの目に当たり、目を擦りながらその場で暴れ出す。
「ショットガン!」
氷の散弾がオーガの上半身に直撃する。汚い悲鳴を出しながらのたうち回る。
「デリンジャー!」
氷の弾丸が頭を撃ち抜き絶命した。
「残り1体! オリビア、最後のオーガをこちらに誘導して!ロンザと私は胴体!リードとディーは上半身を合体魔法で攻撃!」
「ニードル」「”ノーム” ロンザの土の槍を硬く!」
「ウォーターカッター」「”シルフ” リードの水の刃に速度を」
地面から強固な土の槍が胴体を貫き、水の刃が胴体を切り裂く。
「オリビア、クリス! オーガに止めの一撃!」
オリビアが風の剣でオーガの首を切り裂き、クリスの槍がオーガの心臓部分を突き上げる。数秒後、低い声で絶叫をあげオーガは絶命した。
短時間でオーガ6体を全滅させた。
「みんな怪我はない?」「大丈夫です(一同)」
「オリビアが入ってくれたので安定してきたね。前で囮役がいるだけで効率良くなったよ」
「わたしの剣はリゼル様のためにあります!!今後もお役に立てるよう精進してまいります」
「硬いオーガ相手に合体魔法が有効だったね。みんな息ピッタリで凄かった!!クリスも最後頑張ったね!」
「オーガをこんなに早く倒しきれるとは思いませんでした。精霊の力は凄いものです」
「みんなで練習してきたんだもん、これくらいやれて当然でしょ〜!」
「クリス!最後カッコよかったじゃねーか!!ちゃんと見てたからな!!よくやったぞ!!」
「ロンザさん、リゼル様ありがとうございます!僕頑張りました!」
「リゼル様、奥に宝箱があります。何か良いものが入ってれば良いですね」
宝箱を開けてみた。
細く薄い刃で極端に先細のロングソードが入っていた。私が見てもわかる業物だ。
「これはアリビア用だね。私にこの剣は勿体ないし他に使う人もいないから受け取ってね」
「はい、ありがとうございます。リゼル様から頂いたこの剣は大事に使わせていただきます」
オリビアは涙目になりながら剣を受け取る。
「次は6階だ。セーフゾーンまで張り切って頑張ろう!」
「おー!(一同)」
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