6歳 ダンジョンデビュー④
昨日、寝る前に思い出した過冷却現象。これを使えば雪から氷になるはずだ…あとはそれを魔法として固定化できれば氷魔法が完成するはず!
試行錯誤の結果、ついに氷魔法が完成した。今度はこの氷魔法の可能性を広げてみる。
氷を冷して硬度を上げる、最終目標は氷の剣を作る!普通の剣と打ち合うことはできないだろうけど切り札の一つにはなるはず!
次に氷の魔法のショットガン!ゲームでショットガン愛好家だった私としてはこれは魔法化したい。
空間魔法のアイテムボックスの原理は体内のマナ保管庫のイメージだ、弾を作っておけばいつでも氷魔法の近距離用の銃が可能ではないか?
「指先からバキューンをしたい…」 異世界で魔法の世界だ、夢はきっと叶う!
まずは、マナを消費して氷を固める。氷の結晶は紙の束と同じような性質を持つ雪の結晶を重ねて硬い方向を意識する、さらに温度をドンドン下げて硬度を上げる。私の今のレベルだとここまでが限界っぽいな。レベルが上がれば更に硬度を上げれそうだ。絶対零度の剣…浪漫を感じる。
マナを込めて剣をイメージする…右手から氷の剣を作り出す…途中でマナが切れそうになった。思った以上に消費量が多いな、小さなナイフくらいの大きさしか今は作れなそうだ。マナが回復したらマクベスに見せて驚かせてみよう。
少しマナ休憩…
銃の構造を思い出そうと記憶をたどる。たしか銃身を螺旋状にして弾丸に回転運動を加えて発射する?ジャイロ効果?ゲーム内知識だとこの辺が限界だ。魔法で、パチンコ玉程度の大きさの氷の粒を大量に発射することは今の私でも出来そうである。”アイスショット”とでも名付けておこう。少ないマナで指先から氷を飛ばしてみる…
「おもちゃの銃みたいだな〜、せっかくなら単発のデリンジャーくらいまでにはしたいな」・銃弾を固くするのにマナと冷却時間を使う。
・指先から発射するために火薬の代わりに圧縮空気を用いるのにマナを使う。
やはり今の私のレベルの混合魔法だと、この2つのことを同時にはとてもじゃないができそうもない。やはりアイテムボックスから弾を引き出して指先から発射が今のところは可能性が高そうだ。
マナ回復も少しできたから実験を引き続き行おう〜!
まずはアイテムボックスから出し入れできるか…結果できた!!心のなかでガッツポーズ!!
次は指先から空気銃が出来るようにイメージをする…螺旋状から回転運動〜イメージ!スライムを相手に発射!圧縮された空気がスライムにあたり、スライムが変形する。良し!これもできた。最後にアイテムボックスから指先を通じて発射だ!スライム覚悟!
「 ”デリンジャー”」
氷の硬度を固くしていなかったので核までは破壊できなかったが、スライムの体表を削ることができた。
完成だ!その場で小躍りしてしまった…精霊たちも意味もわからず一緒に踊ってくれる…マナ疲れの癒やしだ。
今回、氷魔法を開発するにあたって初代賢者様の偉大さが理解できる。色々な魔法を作って、王国を作ってとどれだけ天才だったんだろう…。
負けないように私も頑張らねば! まずは寝る前に氷の弾丸を作ることから始めよう。
今日はもうマナは限界…3人の練習風景を見ていよう。
ディーとリードとロンザの3人は魔法と精霊魔法を組み合わせる練習をあれからずっとやってる。自分一人でやってる私と違い、中々うまくいってないみたいだ。見られていることに気づいたディーがこっちにやってきた。
「ちょっと〜リゼル〜、すごく難しいんだけど〜さっき簡単に成功してたんだからコツとかないの!?」
「コツって言われてもなぁ…こればっかりは意思の疎通と意識の共有だと思うよ。要は練習するしかないってことね」
「もぉ〜奥様に似てスパルタなのね…わかった、成功させてみせるわ!見てて直すところあったら教えてね♪」
ディーたちはまだ練習する気のようだ。待っている間にマクベスに剣の型を教えてもらおう、身を守る手段はいくつあっても困ることはないんだから。
今日は男のロマン(中二病)が叶って満足な修行結果だ。父様に報告するのが楽しみである、きっと負けずに何かやりだすんだろうな…
”私の物語に中二病炸裂が加わる”
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