最後の時

ずっと死にたかった。死ねば解放される。この痛みから。この苦しみから。

そしてある日、死が決まった。余命1年、癌だった。

あんなに望んだ死が途端に怖くなり、泣いた。

疲れ果て眠るまで。まだ何も残してない。

苦しいよ、生きようと思ったとしても生きれない、生きることができない。

だが楽になれると考えると少し気持ちが休まり落ち着く。


.....母親に言いたかった。

「産んでくれてありがとう。生きててよかったよ」と心の底から言っちゃいけないことも数えきれないほど言った。もう言えない。この期に及んで生まれてきたことを後悔している。

ああ....後悔だらけの人生だ。死ぬときに何を想うのだろうか?

後悔、悲しみ、それとも絶望か?最後くらい幸せな言葉を吐きたいなぁ。

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