ユメカナッ！！本編

第129話怪物ねこま再び

僕達の目の前で戦いが始まる。

ラージリアスVSねこま。

ラージは口を開く。

「ねこま…僕だけならまだ知らず…よくも皆を…そしてサイリスを傷つけてくれたな…僕は絶対お前を許さない！！」

「ラージ……。」

サイリスさんはその言葉にラージさんを見る目が違うものだった。

(やっぱりこの二人は更に絆が深まったみたいだ。)

そしてねこまは、じゃらっと音を立てるとその武器を取り出したんだ。

「ふん！お前は部隊長となった時からワシは気に入らなかったんじゃ。実力で言うたらワシのが上だーーーっ！！！」

ひゅひゅんと飛び出すねこまのハンマー！！

その時！！

ラージは剣を構える！！

シャキン！！！

「ぐがあああーーーーーーっ！！？？」

ねこまの手からハンマーが転がり落ちる！！！

そして傷口から血が吹き出す。

「僕の光の剣とくとお前に見せる事にするよ。」

出血した腕を抑え憤怒の表情を浮かべるねこま。

「ぐぬぬ…ラージ…貴様………。」

「ラージ…その剣の腕はやっぱり本物だわ。」

ラージさんの剣は鋭くねこまの切られた腕は綺麗にパックリとした傷口が見え血が滴り落ちる。

サイリスさんが絶賛するのもよく分かるものだったんだ。

「お兄ちゃんは剣の腕であの場、騎士隊長と呼ばれるまでになったの…そう簡単にねこまなんかに負けるはずがないのよ。」

「レーミアちゃん…確かにそうだね。」

その時。

痛みを堪えているねこまの後ろに黒いモヤが立ち込める。

ねこまはその影に驚きの表情へと変わる。

後ろをゆっくりと振り返った先には黒いモヤ。

そして徐々に黒いモヤが正体を表していく。

「くっ…闇…犬……様。」

「どうした…終わりか？ねこま……。」

すると突然ハンマーを握りフル回転！！！

ねこまは瞬足でラージに襲いかかる！！

「遅い…。」

シャキンッ!!!

ラージは一言呟くとねこまを一刀！！！

「ライトバースト。。。」

次の瞬間！！！

ねこまを両断！！！

ラージの目の前で崩れ落ちるねこま。

ズシーーーーーーン！！！！！

ねこまの衝撃で辺りに地響きと噴煙が立ち込める。

「ふっ……僕の敵ではなかったねねこま。」

ラージはねこまを倒したのだった。

「やった！凄いよ！ラージさん！」

「やればできる子だわね！」

僕もベレッタさんもラージさんの強さに思わず興奮してしまう。

「そりゃそうよ！私のラージだもん！」

「オイラの出番なかったぜ！」

「私も出る幕はもうないんじゃないか！？」

僕達はねこまをあっさり倒したラージさんの強さに思わず喜びの声をあげる。

パチパチパチ……。

その時。

ラディスは手を叩く。

その行為はあまりにも不可思議で妙な気持ち悪さを感じる。

「やるねぇ！あー！これは君達も確かに強いけどね！でも…こいつがだらしない。」

ラディスはねこまのそばに行くとその顔を踏みつける！！

「なっ！？」

「やめろ！！？？そこまでしなくても。」

僕の声にラディスは反応する。

「いや…僕を……そしてバラキ様を…更には竜也様をも裏切る弱さ…それは罪だ。」

「何を言ってる！次は貴様の番だ！！」

「ふん！ダンか…弱さは罪…なんだよ…力こそがこの世の真理…」

するとねこまは震えながら口を開く。

「ラディス…様…ワシはそのお力を…是非ともいただきたく…」

「ねこま…それは死しても……尚か？」

「はい。」

ねこまはそういうと再び武器を握る。

「よかろう……ならば貴様の最後…我らに見せて散るがいい。」

ラディスの身体のモヤは広がりねこまを包んでいく。

モヤと同化したねこまの身体から黒い煙か立ち込める。

闇の中から感じる力は凄まじく思わずその力に冷や汗が出るのを感じてしまう。

「ふん……にゃーーーーーー！！！！！」

僕達の目に映るねこまの姿。

黒い鎧をその身に纏い轟々とその鎧からは何か恐ろしい力を感じてしまう。

「ラージ！そしてベレッタ！貴様ら裏切り者はこの新生ねこま様が切り捨ててくれる！！！」

「ふん！そうは行くか！！？？」

その瞬間！！

ベレッタさんは宙からねこまを狙い撃つ！！

ドウッドウッ！！！

ねこまの腕に錠がかせられる！！

そこを狙いラージさんが動く！！！

騎士団長二人のタッグ技！！

「今よ！ラージ！！」

「サンキュ！ベレッタ！！」

「私も追撃よ！！」

サイリスさんはそう言うと槍を構える。

「「ツヴァイハント！！！」」

「プラス！これは…愛の炎…『氷転華プラス！！』『愛想華（あいそうか）』」

三人の連撃はねこまを狙う！！！

ねこまは瞬時に飛び退く！！！

それはその、巨体からは想像もつかないほどのスピードで皆の頭上にいつの間にか現れる！！

「ふんにゃ！ふんにゃ！」

「なに…あれ！？」

レーミアちゃんはその奇妙な動きに驚いている。

「なんだろ…なにかやばい気が！！？？」

ふと気がつくと僕の身体から力が抜ける！！

「ねーこー！！！『ふんじゃった！！！』」

ドゴゴゴーーーーーーーーー〜ン！！！！！

ねこまの新必殺技は恐るべきスピードで僕達を空中から連撃の踏み潰し技を放つ！！！

「うわぁぁぁーーーーーーー！！！！！」

◇

◇

◇

皆の攻撃を避けそして必殺技を放ったねこま！

これは一体どうなる！？