第1ピース目
肺ターン【9】
チュートリアル！？
クリア！？
この空気感は最初の……
「クリアおめでとうございま～す！
始まりの部屋の女神ですよ……」
おっ！ お久しぶりです……
じゃなくて……ポカンなんですけど……
メリーは？
「肺灰さんの後ろにいるの～」
まさかのホラー演出……
「女神様にお会いできて……もう我慢できません」
待て！
何を我慢してるかは置いておいて……
女神さん……
チュートリアルってどういうこと？
「先に謝ります……ごめんなさい！」
正直に吐いたら、許すかも……
「まさか肺がチュートリアルをクリアするとは
これっぽっちも思っていなかったので……
説明を省きました」
正直過ぎてキモチィ～……
それで……
チュートリアルがある理由とクリア条件は？
「いきなり血生臭い異世界に転生させていた頃、
リタイアする方が多く……」
俺自身が血生臭いけどね……
「対策のため、現実世界に近い環境のチュートリアルから転生することになりましたが……」
確かに魔王に会える気がしなかった……
「おかげでチュートリアルをクリアできない方、
本番環境に転生することを怖がり……チュートリアルに残る方、
などなど本番環境の転生者過疎化が深刻な問題に……」
大変ですね～……
肺は白くなってませんか？
「女神に病はないのでブラックですね……」
女神ジョークいただきました～……
「 チュートリアルのクリア条件はキボリン(クマ)を
戦闘不能にすることです……
戦わずに戦闘不能にしたのは、あなたで2人目ですよ」
なるほど一応条件はクリアしているか……
「そして！今回すごいことに……
チュートリアルのクリア最速タイムを更新して、
あなたが歴代1位になりました～パチパチパチ」
「肺灰さん、さすがです！」
食べられて(デッド) & 死んで(デッド)を
繰り返していただけですよ……
「クリア最速タイム更新報酬としまして……
異世界便利アイテムをこのダーツで獲得することができます！」
だから見えないって！
ダーツも持てないし……
「今回は…… メリーちゃんに投げていただきます」
「私ですか！？」
メリー頼む！
パジェオを……
「パジェオは……ありますが的が狭いですね」
あるんかい！！
当たっても運転できないから無しで……
他に何がある？
「ロウソク……ムチ……パイプ椅子……あとはタワシ」
欲しいものが皆無……
どMスキル持ってたら危なかった……
「今回は特別にタワシ以外の的を……
あなたが欲しいアイテムに一つだけ変更できます」
それはうれしい！
肺だけじゃ何も出来ないので…… 体がほしいです！
「どのアイテムと変更しますか？」
ムチとパイプ椅子は攻撃に使える可能性があるから
…… ロウソクでお願いします！
「ゴソゴソ…… 準備が整いました。
ではメリーちゃんこちらへどうぞ……」
「ダーツは1本だけですか？」
「チャンスは一度だけです……
因みに的から外れてもタワシは獲得できますよ」
メリー落ち着いて……
俺はタワシでもいいから、楽しもう！
「肺灰さんのためにムチを狙いますね！」
ご褒美！？
「では的を回します…… ドラムロールスタート！」
ドルドルドルドル……
再現度が半端ないから見えなくても、状況が想像できるな……
カ・ラ・ダ……カ・ラ・ダ……
「タワシでいいって言ったじゃないですか！」
つい……
静かに見守るよ……
シュッ……トン！
投げるの早っ！
的に当たった？
「的には当たりました……
的の回転がもうすぐ止まります」
ドキドキ……
「体！……の右……」
あ～……
「パジェオ！……の左……」
ふぅ～……
って！ もぅいいの残ってないじゃん……
「すごい狭い的のところに刺さってます……」
おっ！他にアイテムあるなら先に言っといてよ～
期待値上がる～……
「おめでとうございます！
タワシ(特殊)が当たりました！」
タワシかよ～……
でも、メリーが当ててくれたタワシだから……
大事にするよ！
「追加報酬としまして、メリーちゃんに1ポイントが入ります」
やった！
メリーおめでとう！
「ありがとうございます…… うれしいです…… ｸﾞｽﾝ」
泣くなよ～……
女神になるには何ポイント必要なの？
「100ポイントです」
おっと寒気が……
あと99人のサポート頑張って……
「魔王倒せば100ポイントですから、
引き続きよろしくお願いしますね！」
1ポイントの意味！？
「え～では、本題に戻らせていただきます」
フローに戻りましょう……
「本番環境へ転生されますか？」
聞くまでも無いでしょう！
魔王を倒して、俺が俺に戻るため……
メリーを女神にするため……
本番環境へ転生します！
「メリーちゃん…… このサイコロを投げて…… 」
「ヨイショっと…… 2が出ましたよ？」
「では旅の安全をお祈りしております……
あなたなら魔王を……」
サイコロの意味が気になる～……
続く……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます