詩集75 おいてかれた言葉
仲仁へび(旧:離久)
第1話 海にとびこめ
「食われる!」
――そう察知した俺は、蓋のあいた箱から
――飛び出した
「逃げる!」
――そう、それは自由への逃避行
――全ては
「生きる!」
――そのために
とびこめ
とびこめ
海にとびこめ
何がなんでもとびこめ
地上じゃやっていけないし
陸地では生きられない
そう生きられるようにできていないし
だから
とびこめ
とびこめ
海にとびこめ
はねて はねて
道路を横断
歩道を移動
垣根を越えて
犬猫のがれ
ポールの下を
お店の前を
とにかく
移動
はねて はねて
陸地を移動
森を移動
草原を移動
砂漠を移動
俺達 魚
この世界じゃ生きられないし
この世界じゃやってけない
「やべ、蓋しめわすれた」
「あっ? ここに入れた魚が減っている!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます