香木

今日は家の洋間から出なかった。

洋間には古そうな木の本棚があり、大きなガラス窓が付いているから飾り棚として使われてしまっている。

本棚の奥の方には三四郎やら傀儡師やら古い本が置かれている。祖父が復刻版の初版本として集めていたものらしいが読むものではなくコレクションとして置かれているもののため、取り出して読むことはまずない。

手前側には祖母が国内外の旅行に行くたびに買い集めた人形や壁飾りが置いてある。

置物は雑多なもので、祖母のものではないものも置いてある。僕からのお土産としては、香木でできた扇が置いてある。

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