生放送開始前
「あの~私こういう者なんですが~」
俺は帝東テレビのエントランスに来ていた
「出演者の方ですねスタッフが案内させていただきます」
「ありがとうございます!」
「はい!収録頑張ってくださいね~」
そして身長高めの男の人が場所まで案内してくれた
その人にしっかりとお礼をいって控え室に入ると見知らぬ二人がいた
片方は凄いぐでーってしていて今にも寝そうな感じの女性と正座してちょこんと座っている俺より年齢低めの男性がいた
「どうも、如月常影こと堀田龍介です今日はよろしくお願い致します」
するとか寝っころがっていた女性が体を起こし
「君が常影君かぁ~中々のイケメンだね!私は寝占スイこと笹原彗星だよ~」
「僕は魚崎湊こと神無月海です今日はよろしくお願いいたしましゅ…」
あ、かん
「ははっ!海って緊張したらすぐ噛むよね面白い~」
ほれほれ~と言いながら彗星さんがめっちゃほっぺをつついてる
あれ?何かこの光景見たことあるなぁ
「あの~俺まだあんまり話聞いてないんですけど今日ってどういうような感じで進むんですか」
「知らないよ~?」
ぇ!マジかよ!完全にアドリブでやるの?
「いや、さっき教えて貰ったじゃん忘れたん?」
あ、やっぱりそうなんだ
「そうだっけ~?あんまり覚えてないよ~?」
「はぁ~じゃぁ龍介さんも一緒に説明しますね」
そうして話をよく聞いてなかった彗星さんと共に今日の流れを教えて貰った
「え?じゃぁこの部屋の中からアバターを操作してスタジオに3Dで映るの?」
「そうらしいよ、僕もあんまりよくわかってないんですけどそこにあるVRゴーグルをつけるとスタジオの中が見えて出演者の人にも3Dで見えるんだって」
最近の技術ってすげぇな俺てっきりモニターに映るようなもんだと思ってた
「え?そしたらここからでないでスタジオに行けるってこと?そしたらギリギリまでここで寝れるじゃん!」
「いや、寝るほど時間ないしその前にリハーサルあるから…すいませんね龍介さん共演者がこんな感じで…」
「龍介でいいですよそれにしても彗星さんってキャラじゃなくて本当に寝るの好きなんですね」
「本当によく寝るんですよ…起こさなかったら余裕で1日寝るから起こしに行かないといけないんです」
「た、大変ですね…起こしに行くってことは近くにすんでるんですか?」
「そうですねライライブは社員だけが住めるマンションがあるのでいっつも誰か起こしに行くんですよしかもこの人部屋最上階なんだよ!」
最上階まで起にいくのかよ大変だな
「苦労してるんだね」
「あ、今更ですけど敬語じゃなくてもいいですよだいたい同じ位の年齢だと思うんで」
「分かった!よろしくな海!」
「こちらこそよろしく!龍介!」
こうして男同士の友情を深めていく中で彗星さんはがっつり寝ていた
どうやったらこんなに寝れるんだろう?いい睡眠法とかあるのだろうか
「失礼します、もうそろそろリハーサル始まりますので準備よろしくお願いします」
「「わかりました!」」
VRゴーグルを装着して準備しようとしたら彗星さんがまだ寝てたので急いで起してリハーサルへと進む
「おぉ~凄いなその場にいるみたいな感じがする」
顔を動かしたり近くを歩いてみてもしっかりと景色が変わるし出演者さんの動きも滑らかに動いている
元の控え室は広い上に物が全然置いてなかったのでぶつかって転ぶ心配もないし、しっかりと移動距離も同じようで海のアバターを触ると実際に触った感覚があった
もうそろそろフルダイブ型のVRMMOが開発される日も近いのかな
「どうも!よろしくお願いします!今回司会をやらせて貰う野上涼です!」
テレビをあんまりみない俺でも解る有名な人が話しかけてくれた
「如月常影です、よろしくお願いします!」
「寝占スイだよ!よろしくね~」
「ちょっとスイ!しっかりと敬語使えよ…すいません…僕は魚崎海です本日はよろしくお願いします」
「あんまり気にしなくてもいいよ!配信でやってる時みたいに軽い感じでOKだよ!他の人に同じ感じでいいよ~皆同じグループだし軽い人が多いからね」
「分かりました!」
「了だよ~」
「スイが迷惑かけるかもしれませんけど今日は楽しくいきましょう!」
「皆その調子だよ!張り切っていこー!」
その後軽いリハーサルをしディレクターさんが生放送開始まであと一分といって気を引き締めるのだった
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