012.カード払いがあるみたいです。

 おはようございます。カオリです。昨日は疲れてしまっていたのでアヤハを抱き枕にして寝たのですが、朝になってみるとアヤハにおもいきり抱きつかれてました。抱き枕にされていたようです。悪い気はしないのでよしとします。


 さて、床を見るとセーラージャケット装備が出来上がっていますね。紺瑠璃コンルリ深緋コキヒですね。綺麗に仕上がってます。変な物が出来上がっていてもあれなので鑑定しておきましょうか。


 <セーラージャケット装備一式 紺瑠璃コンルリ

 ワイルドボア素材と亜竜の核石を使った装備。動きやすさを重視して作られた逸品。ブラウス、キュロットスカート、ジャケット、ネクタイを全て装備することで以下の効果を発揮する。

 魔法防御力アップ (小)

 魔力消費減少 (小)


 亜竜の核石って・・・あの綺麗な石のことでしょうか?まずい物を使ったかもしれませんね。まぁ、素材が何かなんて分からないでしょう。

 ちなみに深緋コキヒはどうなのかな・・・魔法防御力アップが魔法攻撃力アップですか・・・あの2人のことを考えながら作ったからでしょうか?やっぱり亜竜の核石がまずかったのでしょうね。黙っていればバレないでしょう・・・

 彼女たちはこれにいくら出すのでしょうか?鑑定で値段は分かりませんかね。意識してやってみましょうか。

 <セーラージャケット装備一式 紺瑠璃コンルリ

 プライスレス!


 「・・・・・・・・・・」

 そうですね、何でもかんでも分かるはずありませんよ・・・そこまで便利じゃないって事ですね。

 昨日ぶらぶらしたときに普通に鎧とかが金貨200枚とかで売ってましたね。1着だけ出して金貨200枚からオークションにかけましょうか。いくらになりますかね。競り落ちた価格でもう1着も売ってあげましょう。



 あ、いましたね。ちょうど2人だけのようですね。男性陣は二日酔いでしょうか?まぁ、どうでもいいですけど・・・


 「おはようございます。お2人だけですか?」

 「ええ、まだ上で寝てるわ。昨日飲み過ぎたみたいでね・・・」

 やっぱり二日酔いですか・・・ダメな大人ですね、きっと。

 「カオリさんは今から食事ですか?」

 「ええ、そのつもりですけど、お二人は何か用事でもあるのですか?」

 「一応ギルドを覗いておこうかなと・・・仕事が終わったばかりだけど、緊急の依頼とかあるといけないしね。」

 アリシアさんがしっかりしているから成り立っているパーティですか。男性陣2人は感謝しないといけませんよ。


 「そうでしたか、忙しいなら仕方ありませんね。お譲りしてもいい服が見つかったので声をかけたのですが・・・忙しいなら・・・」

 ちょっ、ちょっと、2人とも睨まないで下さい、怖いですよ・・・

 「ど、ど、どんなものですか・・・」

 近いです、リリさん近いですよ。おっとりしたリリさんがここまで豹変するのですか・・・どんだけ私の服に興味があったんですか・・・

 「これなんですけどね・・・」

 セーラージャケット装備一式をテーブルの上に出します。深緋コキヒの方を出しましょう。魔法攻撃力アップのほうですね。リリさん頑張って下さいね。

 「すごい・・・これ、カオリさんの程じゃないけど、魔法かかってますよね。」

 「それにかわいい・・・」

 「「いくらですか!」」

 食いつきがすごいですね。

 「そうですね、金貨200枚からスタートで金額が高い方にお譲りしましょうか?」

 「えっと、金貨1500枚。」

 え、リリさんいきなりなんですか・・・そこまで価値がありますか・・・

 「ふふふ、いくらリリでもここは譲れませんよ。金貨2000枚出します。」

 ちょっと、金貨2000枚ってなんですか・・・

 「アリシア、ずるい・・・う~・・・金貨3000枚。それ以上は無理・・・」

 「3000枚以上は私もちょっと・・・はぁ~仕方ないですね、リリに譲りましょう。」

 金貨3000枚ですか・・・この人達結構稼いでるんですね・・・でも、正直私がそれに耐えられそうにありません・・・もう少し安めで売りましょう・・・

 「これにそんな価値があるもんでしょうか?せいぜい金貨300枚程度かと思ってました。」

 「そ、そ、そんな訳無い。魔物由来の装備ってだけで金貨1000枚は行く。それに魔法がかかってるなら最低その5倍。だから最低額で金貨5000枚。普通に買うならその位はする。」

 マジですか・・・2着ありますし、1着金貨2000枚で売りましょうか。

 「でも、ちょっと貰いすぎな気もしますので金貨2000枚でお売りしますよ。」

 「そんなずるい・・・」

 アリシアさん、そんな悲しそうな目で見ないで下さい。ちゃんともう1着ありますから。

 紺瑠璃コンルリも出しましょうか。

 「実はもう1着あるのです。色違いですが、アリシアさんも金貨2000枚で良ければこれをお売りしますよ。」

 「えっ、いいの・・・」

 「アリシア、ずるい・・・私もそっちの色が良かった・・・」

 「リリさんには深緋コキヒをおすすめしますよ。そっちの方がリリさん向けかと思いますので。」

 「コキヒ?この服の名前?」

 「そうですね、服の名前ではなくてその色の名前なのですが服の名前と取ってもらってもいいですよ。ちなみにアリシアさんの方がコンルリと言います。」

 「コンルリですか・・・いい響きですね。」

 「えっと・・・カード払いでいい?さすがに金貨2000枚は持ち歩かないから・・・」

 「えっ?カード払い?なんですかそれ?」

 「あれ、ギルドカードの使い方聞いてないの?カードの中にお金を貯めることが出来て、ギルド提携店であればカード支払いが出来るって。もちろんカードからカードへお金を移すことも出来るからとても便利よ?」

 聞いてませんね・・・そもそもカードのことは何も聞いてない気がします。ゴタゴタしましたから説明されてませんね。私が聞き忘れたとも言いますが。

 「そんなことが出来るんですね。ではそれでいいですよ。私も金貨を4000枚も貰っても仕方ありませんし。」

 そのあと2人からカード払いで金貨2000枚ずつ貰い受けて所持金が一気に増えました。

 支払いを終わらせると2人はすぐに着替えに行ったようです・・・おしゃれに飢えてたんですね。やっぱり可愛いは正義なようです。


 さて食事にしましょうか。アヤハと食事をとることにします。

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