439、タブラ・ラサ

 ラテン語:tabula rasa。哲学用語。「何も刻まれていない石板」「白紙」の意で、生まれたての人間の心は白紙のようにまだ何にも染まっていないたとえ。 ジョン・ロックが 『人間悟性論』(1689)において提唱した言葉で、デカルトによる生得観念を否定し、観念というものは外的な感覚と内的な反省という経験によって後天的に獲得されるとした。


【生得観念】

 デカルトは「人間は生まれながらにして観念というものを持っている」と提唱し、この観念を生得観念と名付けた。人間が明晰な知を持つことができるのは、知を構築するための観念を神によって生来的に与えられているからだと彼は考えた。これに異を唱えたのがロックを始めとする経験主義である。

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