第68話 次にさくらと逢うまでの流れ その3

 俺がさくらに送信してから、数分経つとさくらから返信メッセージが来る。


『こんばんは。颯太さん❤』

『颯太さんから連絡してくれて、さくら嬉しいです❤❤』


 俺から連絡したのが余程嬉しかったのか、さくらから熱い返信メッセージが来た!?

 さくらの奴……発情していないよな?


「偶にはこちらかも連絡しないとね(汗)」

「今日は以前、さくらから聞かれたことも有るけど、今月の逢う日を決めようか♪」

「俺の希望としては、梅雨の関係で七月下旬以降が良いのだけど、さくらの方がどうかな?」


 俺の今日の出来事は雑用をして、小説更新をして、昼寝をしたぐらいで有る。

 こんな出来事を書いても無意味に近いので、俺は本題から入った。


 この時間帯のさくらは、スマートフォンを側に置いているのだろう。

 短い待ち時間で返信が来る。


『私も……その時期が良いですね!』

『颯太さんと出会ってから、色々と変化起きましたから❤』


『七月下旬以降で有れば、日時は私が決めても良いですか!』

『少し、調整したいことが有りますので……』


「……調整?」

「さくらは何をまた、企んでいるのだ!?」


 さくらからの返信メッセージを見ながら俺は呟く。

 俺と恋人関係に成ってからのさくらは“水を得た魚”のように、ネガティブ発言は日を追うごとに少なく成っていき、さくらの姿形を直接見ることは出来ないが、文面から見ても、生き生きしていると感じる。


 俺からは求めていないが、元気なさくらの姿(もちろん女装)をRail画像送信機能で送りつけて来る時が有るが、本当に元気な姿で有る!

 これが女性だったら俺の“オカズ”に成るのだが、さくらは男性と俺の中で完全認識しているので、中々オカズにはしにくい!?


「まぁ……好きにさせるか!」

「さくらのことだからどうせ、朱里さんも一枚絡んで居るだろう!!」


 俺はそう呟きながらメッセージを打ち込んで、さくら宛てに送信する。


「良いよ! さくら!!」

「七月下旬以降の週末なら、何時でも良いよ!!」

「あっ、でも、俺の所はお盆休みは無い企業だから、お盆の平日はダメだからね(汗)」


 メッセージを送ってから数分後。

 さくらからメッセージが来る。


『ありがとうございます。颯太さん(*^o^*)』

『では、数日以内に日時と場所の連絡をします!!』

『しばらく、待ってくださいね☆』


『今日は日曜日でしたが、颯太さんはどう過ごしましたか?』

『私は、―――』


 本当にさくらは、何かを企んでいるようだ。

 日時は分かるが場所まで隠してきた。


「まさか、いきなりラ○ホテル前とかは無いだろうな!///」

「……さくらは高校生だし、しかも少し小柄な体型だ!?」

「あれでも理性は有りそうだし、そんな馬鹿なことはしないと思うが……」


 俺はさくらが暴走をしないことを祈りつつ、後は何時も通りの日常会話を中心としたRailの遣り取りを続けた……

 今までの俺は、さくらの話題に対して相づちが中心で有ったが、今は少しでもさくらが喜びそうな文章を意識して返信している。


 俺とさくらは恋人関係だ。

 恋人関係で有る以上、俺から“さくら”を悲しませてはいけない……


 ☆


 梅雨も無事に明けて、今日は八月第一週末。

 俺は、さくらに逢いに行く為、再び車で岡○県南部に向かう。

 同性同士では有るが、恋人のさくらに逢いに行く!


 今日の天気は真夏日らしい……

 この時期の日中、車内は非常に蒸される!!

 窓なんか閉めて寝たら、100%熱中症や脱水症状を起こすだろう!?

 休憩する時は、日陰を探して車を停めなければ!!


「結局……今回も、同じ時刻に朱里さんの喫茶店か…」

「調べる手間が無くて、良かったけど……」


 前回と同じ場所と時刻で、さくらは連絡をしてきた。

 俺が考えていたピンクモードは杞憂で済んで良かったが……

 俺はてっきり、他の場所でデートでもするかと思っていたからだ。


「けど、今回は『颯太さん! 昼食は食べずに来てくださいね❤』と、書かれていたんだよな…」

「朱里さんがご馳走してくれるのか……それとも、さくらの手料理を食べさせてくれるのかな?」


 さくらは女子力(?)をUPさせる為に、料理も作ると言うか勉強しているそうだ。

 毎日では無いが、自分でお弁当を作って、学校に持って行っているらしい。


 そう思うと……学校内で親しい親友でも出来たのだろうか?

 本当にこのまま、男の娘にして置くのはもったいない者だ!?


「……そうすると、14時にお腹が空いているように、腹具合調整しないとな…」

「けど、高速道路の有料区間に入れば、食堂が併設されている休憩所も多く成るし、お腹調整は問題なく出来そうだな!!」


「さて、安全運転でさくらに逢いに行きますか!!」


 俺は嬉しい口調で呟いてから、夜明け前の町から車を発進させた。

 今回は、どんなハプニングが待っているのだろうか!?

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