第25話 諸行無常



祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

おごれる人も久しからず唯春の夜の夢のごとし。

たけき者も遂にはほろびぬ偏に風の前の塵に同じ。


と平家物語は始まります。




ぎおんしょうじゃのかねのこえ

しょぎょうむじょうのひびきあり

しゃらそうじゅのはなのいろ

じょうしゃひっすいのことわりをあらわす

おごれるひともひさしからず

ただはるのよのゆめのごとし

たけきものもついにはほろびぬ

ひとえにかぜのまえのちりにおなじ



なかなかの名文句ですよね。


この世の真理を言いきっているように思います。

この中に出てくる”諸行無常”は仏教用語で・・

全ての物は変化するという意味ですね。

まあ、それはご存じのことですが・・


最近・・

アンチエイジングって言葉を目にしますよね。

日本語では抗加齢療法とか言うそうですが・・

英語で言うと何か新しい事のように聞こえます。

でも、この考え方には古い歴史があるんです。


中国で2002年に見つかった大量の木簡の中に

秦の始皇帝が不死の薬を探すよう命じた布告や

それに対する地方政府からの返答が含まれてい

たそうなんです。


この時代は今から2800年の前なんです。

そんな昔から”諸行無常”に挑戦していたのです。


エジプトでは5000年も前から命の復活を試みて

いたと言うか・・

永遠の命を想像していたようなんですが・・

命どころかあの巨大な石作りのピラミッドですら、

5000年の時間が経過すれば、無残なばかりに

劣化をしています。


元々はピラミッドの表面は大理石(変性石灰岩)

で覆われ、高級ホテルの床のようにピカピカに

磨かれていて輝いていたそうです。

それが今では、あの状態ですから・・

正に諸行無常ですよね。


お風呂上りにドライヤーで髪を乾かす時に自分

を鏡に映すんです。

自分を見るのが怖いですよ・・

正にこれが諸行無常ですね・・・(笑)





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