第1楽章 Andante 歩くように③ 開始2日目

***

___開始2日目。


朝、起きた時すら、まだドキドキしていたの。

だってマッチングアプリを3つも入れている・・・。

他の同僚も、だれもが、こんな私がか、か、彼氏を求めてマッチングアプリをしているなんて想像しないだろう・・・。


さて、今日くらいは設定を進めよう。


その前に、「マッチングアプリ プロフ写真」で検索・・・。


・・・どこか綺麗な場所で写真を・・・友人に撮ってもらう・・・ほんのり加工・・・。


はぁ・・・?


もう、無理。

仕事中、ずっと頭でアプリの準備考えてたけど、やれっこないわー!!

もう、いい!!

まぁ加工アプリでもまずはダウンロードしてみっか。

どうせみんな使ってるんだろ??

しゃれおつアプリを!!

可愛い子が使ってるんだから、私が使わずしてどうする!

いや、私のような人のためにあるんだぞ、本来!!


さて、ダウンロードいたしまして、自撮りっと。


・・・wwwwww

まてまてまて、かわいいwwww

自分っぽいけど、完全に自分じゃないwwwwww


え、なにこれwwどうなってんのこれwww


と、1人で笑っていたが。

その後、笑顔も崩れた。


だって、きっとメイクやダイエットを頑張れば、少しぐらいこの写真に近づけるんだろう。

私は、女子力向上という女子の必須項目ですら、頑張ったことがない・・・。

こんな女子をどの男子が好むという?


デートを想像し、その連れ添う彼女がメイクもせず努力も起こったっている女子なんか相手にしたいかな・・・。


私って、女子としての努力をひとつもしてきてなかったんだなと思うと、少しちくりと胸が痛んだ。


思い返せば、女子力なんて興味がなかった。みんなが15分、20分メイクにかける時間やお金を私は自分のスキルアップに使ってきた。それが、せめてもの対抗心だった。あなたたちが頑張って見栄をはっている時間を、私は内面磨きに費やしている。だから、それで幸せだし、満足ですけど何か?というスタンスを貫いてきていた。

22年間も。

でも、考えてみればにきび面だった時も、ぽちゃ系になっていた時も自己嫌悪があった。自分の外面が好きじゃなかった。メガネをかけていたし、ダイエットも肌改善も頑張ろうと思ったことは何回もあったけれど、精神的ハードルの高さから維持することが難しかったのだ。そんなの、言い訳なのに。ニキビは、大学時代になんとなく自分にあった保湿ケアが身について、綺麗になったけれど、メイクはまだまだ遠い道のりだった。だから、メイク道具すら持っていることも恥ずかしかったし、極力母のお下がりだった。


話は戻るが、、、とりあえず、自分ではないみたいな加工されたかわいい写真をメイン画像に設定した。これを目標に励むしかない。

他の写真は行ったことのある旅行写真や好きな映画のストラップ画像にして、趣味嗜好がわかるような写真にしておいた。

どうか内面を見て会いたいと思ってくれる男性と会えたら十分だと思ったのだ。


次は、プロフ文章編よ〜!

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