第63話 ホテル2
……ーーっ広すぎ!!
私都会のホテル舐めてた!!
またロビーの人混みに紛れ右往左往しながらATMを探した。
見当たらなくて壁際に行きタブレットを見る。
そこでホテルについての情報を検索したらとんでも無い事が書いてあった。
隣の建物がショッピングモールになっている。
えっ? ホテルにショッピングモール? 行けるの? これ?
どこが通路だろう? あ! あれ……ショコラの日本支店が有る!! うそ!! 行きたい!!
……だめだめ! お金が無い。 ATM何処だー!!
1時間右往左往してようやくATMを発見しお金を下ろす事ができた。
限度額いっぱいまで引き降ろせたぞ。
ってはて? 今日って昨日ロト買いに行った日付と同じ日じゃ無いっけ? 残高なんで増えてるの?
もしかして……もう一回引き出せたりする?
もう一回ATMに並び直したが限度額一杯ですと表記され引き出すことはできなかった。
何度でも引き出すことはできないのか。 ん? もう一度家に戻って来たらどうなんだろう? そこら辺は明日挑戦しよう。
さーお金も手に入ったことだしチョコ買いに行くぞー!!
また人混みに潜り込み押し合いへし合いしながら目的地に着いた。
初めて来た。
店内に向けて一歩踏み出す。
配色は落ち着いた色合いだ。壁にはワインと一緒にカカオが飾ってある。
店内中央にはショーケースがありショコラの他にもケーキやマカロン、クッキーなどがあった。
ショコラは食べたことあるけどケーキは初めてだ……! 綺麗……。
良いお値段するなぁ。 ケーキ一個800円だ。 いいなぁ。 食べたいなぁ。
うっとりと眺め気がつくと一個づつ全部買っていた。
食べたくなって足早に部屋に戻る。
机の上に箱を置き開ける。 綺麗なケーキを見て幸せな気分になった。
一つだけ……ミルフィーユにしようかな?
ホテルの備え付けのお皿を出し上に乗せた。
他のケーキはアイテムボックスにしまった。
頂きます。
両手を合わせて拝んでからビニールを外す。
クリームがたっぷり挟まれたそれは、とても美味しかった。
特に今日はぶん投げられたし火の玉投げつけられたし走り回ったし人混みに揉まれたしで尚更美味しい気がした。
ここは大浴場は無いみたい。部屋に備え付けのユニットバスに入り汗を流し夕食もプランには無いのでホテルのレストランを調べて食べに出かけようとした。
……1人で行くの怖いな。
タブレットで見た情報はどれも1人で行くには敷居が高かった。
……大人しく部屋で食べよう。
アイテムボックスからご飯を取り出し済ませた。
久しぶりにテレビを見てるとウトウトしてきた。
早めに休もうとベッドに潜り込んだ。
……んーよく寝た。
ベッドの中でモゾモゾとタブレットを探す。
充電は100%になっていた。
6:05かぁ。
確か朝食付きプランだったけど……。
部屋で食べるかな。
落ち着かないので部屋で食べることにした。
食事を済ませ部屋に備え付けのティーパックのお茶を飲む。
そういえば……。
昨日アイテムボックスに入ってたレトルトパウチを思い出した。
あれって通販で購入したやつなのかな?
通販サイトにログインし商品をスクロールして見ていく。
何か購入してみようかな?
あ、ドリンクサーバー欲しい。カタログギフトで有ったけどそれより安いのあるよね!
試しに買っちゃおう。
通販サイトで検索しサイズ違いでいくつか購入した。
アイテムボックスの中はどうかな……?
……ない。
ん? じゃああのレトルトパウチって私購入してたもの? でも買った覚え無いんだけどな……?
こっちの自宅に届いちゃうのかな? もういいや。 どうせこれからも買うし! 止められるまでもう気にしない!
そしてふと時計を見ると9時を回っていた。
やばい。あっちの世界で相良さんが来ちゃう。
慌てて散らかした物を片付けてホテルの入り口まで行きホテルの出口を探し元の部屋に戻った。
時計を見ると11時半過ぎだった。間に合った!
今日は確か相良さんが午前中商業ギルドでギルマスと春子さんとアポイント、その後高梨さんの家に行ってから来るって言ってたもんね。
灯里は当日拉致るって言ってたな。出来るのかな?
そうだ……相良さんが来る前にもう一度アイテムボックスの中見ておこう。
あ! あった!!
アイテムボックスの中にドリンクサーバーが入っていた。
2階に上がり作業机の上に置く。
通販サイトで見た物だった。
洗浄の魔道具を使い綺麗にし色合いが綺麗なサマーベリーとレモナの果実酒を入れた。
素敵だ!!
うっとりと見てると玄関のチャイムが鳴った。
しまった!魔法の練習して無いや!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます