第16話 新作企画廃棄

 現在、次回作をいろいろ検討しているわけだが、その中の一つ、


「ステータスカンスト冒険者はヒロインだって9999人突破する!」


 これを切り捨てることにする。


 この企画のコンセプトは

 連作短編形式で毎話ごとに新ヒロインが登場していく

 というもの


 もともとの切っ掛けは以前の作品、

「魔王です。勇者に倒されたはずが決戦前に戻ってて、勇者パーティーが内紛中。なんでもクリア後に結ばれるヒロインを全員分制覇しようとしたのがバレたとか。お前も隠しヒロインだと言われ私も参戦。悪は倒された。」


 これは100文字で終わる異世界ファンタジーを51編、集めた作品。

 一昨年のカクヨム短編コンテストに出すために書いたもの。当時全話読んだ読者が0だったような作品なので、コンテストは箸にも棒にもかからなかったが。


 100文字なので文章は装飾を廃して、語り手も僕や私の一人称で固有名は無し。


 51編は繋がりはないけど、僕や私の呼称が同じなので、あたかも同一人物が様々なシチュエーションで冒険しているような感覚が味わえた。


 で、それを書いているときに読んでいた「まんが訳 稲生物怪録(大塚英志

監修 山本忠宏編)」。これが淡々とした書きぶりで、主人公がある山の屋敷に滞在していて連日に渡って怪異と出会う小話で、それこそ出会って驚いて朝になったら消えていた、みたいなノリの作品。


 これのファンタジー小話版をやればいいのでは、という思いつき。


 もちろんそれだけでは面白くない。稲生物怪録はとぼけた味わいの絵がついていたからこその面白さなので。代わりにやってくるのは人化した美女美少女にする。

 連日入れ替わりで訪れる美女たちとの逢瀬。


 さすがにそれでは単調すぎるので、主人公を冒険の旅に出させることにするが、すさまじいチート能力でまったく苦戦しない。出会った馬車が襲われていれば、そのモンスターを瞬殺。助けられた姫様が素敵、抱いて!と迫ってくる。そして抱いてやって、また旅の続き。そして新たなヒロインと出会い、を1話ごとにやっていく。


 つまりよくなろうファンタジーを馬鹿にしてくる奴らが言う、妄想、ご都合主義、チョロイン、ハーレムをひたすら増やして初期メンバーが空気になるとかの展開を極限まで先鋭化したような。見せてやるよ本当の手抜きを、って感じ。

 書き方は淡々と、描写を省くことで執筆速度を上げる。濡れ場は朝チュンでごまかす。


 最初に思いついたタイトルは異世界千夜一夜物語。

 ただこれは異世界千夜一夜というタイトルですでに連作長編ファンタジーが存在することが分かったので、「ステータスカンスト冒険者はヒロインだって9999人突破する!」に変更。

 

 どっちのタイトルにしても量を重視していますよというアピール。

 1話1000文字程度の代わりに話数をそれこそ数百話を狙う。

 どんなに少なくとも99話やって99人のヒロインを出さないと嘘だろう。


 連日、少なくとも定期曜日の更新を売りにして、中身はないけど毎日電車待ちの数分に読むのに適している、とかの位置づけを狙いたかった。


 主人公は作者のいくつかの作品で過去の転生勇者として名前だけ上がっているタナカタカシ。

 雑に強いという設定があったので、今回初めてキャラとして描写することに。


 長らく温めてきて、30話くらい分の構想やそれぞれの話で下書きができたが、この度断念。

 

 理由は単純で、結局時間がかかりすぎるから。

 短文で行くといいながらも結局毎回書き込みを増やしてしまって1000文字をはるかに超過してしまう。

 そう言えば100文字ファンタジーのときも、読む分には淡々としているが、書くときはネタを考えた後に文章を圧縮するという作業があって時間かかってたのだよな。忘れてたが。


 あとエロ無しといいながら、いつの間にか入れようとしている。

 書きたくないし書けないのに、通常の文を書いているときにどうしてもここにエロシーンを入れると話がきれいにまとまるとか思ってしまってつい入れようとしてしまう。

 それと最初の頃はまだご褒美としてのエロであるから、最後に朝チュンでいけたが、その後の話で皇帝ハルトの理想都市みたいに、ストーリーの前半にエロが関わってくるようになってしまったというのもある。なろうファンタジーのテンプレをやるはずが、いつの間にか皇帝ハルトみたいに、異種族とのエロみたいなネタに走った話をやろうとしてしまい、どうしても朝チュンでは誤魔化しきれない。


 そんな状態なのに、うだうだとこの企画に何十時間か費やしてしまっている。


 いや、書きたいという気持ちが強い企画ではあるのだ。

 短編の方が性質が合っている作者なので、連作短編とうい形式にすごくひかれるし、各話独立なのでどこから書き始めてもいいわけで、スキマ時間についこの話を書き出して途中で放棄。また翌日に別のエピソードで執筆を開始、というのをずっとやっていた。


 仮に数カ月後に30話とかは完成できても、質より量がコンセプトなのだから二桁話程度では作品としては未完成。


 ここにはっきりと企画打ち切りとして自分の中でケリをつけることとする。

 次話に入れてしまったエロシーンを省いて最初の3話を掲載。供養とする。

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