おばあちゃん家

 古い切手が瓶の中に溜まっている。祖母が大切に集めていたもので、色褪せているはずなのに描かれた花や景色が鮮やかに見える。

 ちりんと聞こえた風鈴の音は五月蝿くて、外はあまりに眩しい。

 祖母はこんなにも静かな所に住んでいたのだろうか。

 視線を逸らした先には、祖父の仏壇と、花瓶の中の薔薇の花。

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