この世とあの世はあの世とこの世

 こちらを見ずに、「さようなら。」


 そう呟いた彼女がこちらの者では無いことに気がついたのはつい最近で、だけどあれ以来接触が無いから安心している。

 ちょっと怖かった当時の感覚も薄らいでしまい、元気かな、なんて考えていると彼女は再び現れた。そして、


 こちらを向いて、「よろしくね。」

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