21.(お題:番)

 数分後に私の番が来て診察室に通された。「こんにちは」にこやかに迎えてくれたのは私と歳が近そうな女医さんで、名前だけ名乗ると彼女はすぐ寝台上のリボンに触れた。途端に、険しい顔になる。「体、すごく冷えてますよ。早く暖めてあげないと」「えっ」え、全然気付かなかった。

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