05.

 ボンは10年前、私が中学生の頃に病死した。下校後も両親が仕事で家にいない時が多く、老猫になりたての彼の相手は私が1人でしていた。普段通り一緒に遊んでいるつもりでいたら、ある朝ぴくりとも動かなくなった。温もりや冷たさに鈍い私は、ボンの容態に気付けなかった。

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