三題噺.008:大根、ゴミ箱、そびえ立つ

 目の前に巨大な銀の器がそびえている。側面に開いた無数の穴から中を覗くと、輪切り大根が一つ。私は水浸しのシンクを慎重に歩き、三角コーナーの壁をよじ登り越える。漸くありつけた食事は、もう傷んで柔らかかった。

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