“これから夢をみよう”

カーテンがゆれて

月が一瞬みえて

まぶたの裏が黒くなったときに

君は目の前にいて


死神みたいな雰囲気で

たった一言つげてくれた


“これから夢をみよう”



青い空の中を旅して

青い海に飛び込んで

なんて幸せだっただろう


僕は夢をみたい



ガムシャラにとびのって

770円は尽きて

下りたバスは緑色で

もうふりむかなかった


最初の十五歩はおずおずと歩いていた

あとはどうしたんだって?



夢中で走ったのさ



古びたコンクリートの上

Tシャツに3年前の靴

そしてデニム生地の短パン


ああ なんて自由なんだろう



両手広げて 走るのをやめた


だってもう 夢は終わるから



もう 自由なんだって

君が気づかせてくれたから

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