草原の幻想

なびくという言葉を

どこへ行っても纏っている


君という風になびく

振り向きはしないけれど

振り向かされもしないけれど

僕は風になれず

風を切る障害物のままだけれど


落ち葉を運ぶ風も

新緑を香らせる風も

雨を顔面に叩きつける風も

桜を流して行く風も


全部が君だから

僕は風には

なびくだけ

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