1章 魔法少女と異世界の街
1話 魔法少女はこれからの生活を考える
「これからどうすれば良いの?」
そうやって愚痴をこぼしながら森の中を歩く。
多分異世界に来てからもう、数時間は経っていると思う。
なのに疲れの一つもない。
「これが、転生特典とかなのかな?」
精神的に疲れて来たので木の下に腰を下ろす。
「ん、これなんだろう?」
視界の右下に黒丸が見える。
「こういうのは触ってみるのが一番だよね。」
ポチッと触ってみたら視界に画面が映る。
「えっ何これ?」
名前 美水 空
年齢 17歳
職業 魔法少女
レベル 1
攻撃100 防御80 素早さ150
魔法力350 魔力500
装備 魔法少女服 魔法少女ステッキ
魔法 無し
スキル 魔法生成 魔力強化 魔力付与
SP 0
と書いてある
「まさかこれ私のステータス?」
このSPってスキルポイントってことなのかな?
「このスキルどういう効果なのかな?」
タップしてみると効果が出てくる。
「おっ出て来た出て来た。」
《魔法生成》
SPを使用し魔法を生成させる。その魔法にさらにSPを使用することでプラス値を振れる。
《魔力強化》
自身の魔力を強化させることができる。体に流せば身体能力が向上する。魔法の威力も向上する。
《魔力付与》
物や魔法に魔力を付与させることができる。味方に魔力を分け与えることも可能。
「なかなか強そうじゃん。」
なんか気分上がってきた。この装備が魔法少女じゃ無かったらもっと上がってたな。
「このSPはどうやって貯めるんだろうな。」
SPってめっちゃ大事そうじゃん。押してみよ。
【SP】
スキルポイントの略。ステータス向上、スキルの能力向上、魔法生成等に使用できる。
思ってた通りの答えだね。
確認も終わったことだし、また歩きますか。
「それにしてもいつ、着くんだろうね。」
着くまでにこれからどうするか考えなきゃな。
そう考えてると、ピコーンと音が聞こえてくる。
「えっ?何今の音。」
すると視界の端に手紙マークがある。
「押して…みようか。」
押すと手紙が視界に広がり始める。
「えっと…」
空様へ
気づいているかもしれませんがここは異世界です。あなたはあの時死んでしまったので私が魂を回収して転生させました。何もないままだと死んでしまうと思うので、魔法少女セットをプレゼント致します。
それじゃあ魔法少女・空、異世界を満喫してください。
神より
「あぁ、うんそうか。死んじゃったのか。」
だいたい想像はついてたけどね。
「もう後戻りはできないんだから魔法少女で異世界満喫しますか。」
神様チートもあることだし何とかなる!
「でも、このまま歩いていいのかな?」
転生後永遠に迷子とか嫌だよ?
いろいろと確認をしながら進んでいたら、犬のような鳴き声が重なって聞こえる。そしていっしょに女の子の泣き声が聞こえてくる。
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