ユライア王国
・ジークルーン・ヴィンターツール
種族:現代人間
年齢:20歳(ユライア王国歴準拠)
性別:女性
出身:ヴィンターツール男爵家荘園(ウングペール)
誕生日:
身長:159cm
【容姿】
肩口まで伸びる茶髪のハーフアップと、青い瞳を持つ垂れ目が特徴。丸顔型の童顔であり、困ったように眉をハの字に曲げて、肩をすぼめていることが多いため、気弱な印象を受ける。体格は健康的で胸が大きく安産型。肌はやや色白。
マオリィネと同様、ユライア王国の女性騎士であることから、戦闘時は鋼製のラメラーアーマーとガントレット、装甲ブーツなどを身に纏い、鎧下として白っぽいバトルドレスを着用する。また、旅装時にはバトルドレスのみとなるところも同じ。一方、日常生活ではあまりバトルドレスを好まず、荘園における作業着であるディアンドル風のドレスを身に着けていることが多く、雰囲気も相まって町娘のように見える。ただ、エリネラからはただの町娘と言うには、服の仕立が良すぎると看破されていた。
武装は戦闘時、旅装時においては護拳付きのサーベルを帯刀する他、騎乗時には
【人物】
ユライア王国貴族ヴィンターツール男爵家令嬢であり、ユライア王国軍白色騎士団第2警戒隊副長を務める女性騎士。
ヴィンターツール家の長女として生まれ、下には弟妹が居る。ヴィンターツール家が、庶民より僅かに裕福で人を使役する立場にあるだけの男爵、と称される程貴族の中では貧乏であるため、家計を助けるために騎士へと志願した経歴を持つ。
性格は優しく穏やかで面倒見もいいが、同時に気弱で怖がりな泣き虫であり、争いごとが非常に苦手であるために、雑兵から弱虫と影で嘲られていた。一方、失敗作に追われながら援軍を求めるために走り続けたり、骸骨の身体を見てもダマルさんなら関係ないとその場で言いきったりと、芯が強い部分も持ち合わせている。また、荘園で農業の手伝いをしていた過去から虫を全く恐れておらず、バイピラーの大群を平然とサーベルで切り伏せる一面も。
恋愛面においては純情で一途。ただ、弟が居る事もあって、自由恋愛ではなくどこかの家に嫁ぐことになるのだろう、と貴族らしい覚悟はしていた。しかし、ダマルに心を奪われて以降、その考えはどうやって家族を説得するかへと完全に塗り替えられており、ダマルが骸骨であり子を成せないとわかって以降も、気持ちは萎むことなくむしろ燃え上がっている節がある。しかし、いつ、どのタイミングで先へ進むべきかには、大いに思い悩んでいる模様。
同じチェサピーク派に属し、ウングペールを治める貴族家として、トリシュナー家とは非常に親しい間柄にあり、年齢の近いマオリィネとは幼い頃から兄妹以上によく遊ぶ間柄だった。そのため、彼女の秘密を知る数少ない1人であり、キメラリアやデミに対する差別心を全く持っておらず、庶民かつデミであるヤスミンや、キメラリアの貧しい孤児だったクリンを、妹のように可愛がっている。
騎士団の中では落ち零れで、貴族令嬢という立場から副官になったと評されていた。実際武器を振るうこと自体を苦手としており、重量級の騎兵槍は飾りに等しく、クロスボウも扱いを知っているだけで照準も装填も下手なため滅多に握らない。ただ、決して運動神経が悪いということはなく、走りではマオリィネに追いついたり、剣に関してはバイピラーを両断するなど、単純に人間相手に斬りかかることが極端に苦手なだけである。また、前哨基地の防衛に就いた際は、敵の潜んでいる場所を感覚的に言い当てており、ゴルウェ・ノイシュタットからは見事な勘働きと称されている。
趣味は料理と掃除であり、生家の環境から家事炊事の腕には非常に長ける他、事務仕事も比較的得意。また、長女であったことから子ども好きでもあり、ポラリスやヤスミンなどの面倒を見ることも多い。
・クリン
種族:キメラリア・クシュ(毛有)
年齢:15歳(ユライア王国歴準拠)
性別:女性
出身:ポロムル
誕生日:
身長:149cm
【容姿】
黄緑色の瞳を持つ目に、頭から生える2本の緑色をした飾り羽。同じく緑色の腕足を覆う羽毛を持つキメラリア・クシュ。同じ色をした肩を覆うくらいまでの髪は、路上生活の極貧層だったため、手入れができずボサボサで全体的に薄汚れていた。なお、使用人となった後は綺麗に整えられ、モブキャップの中で纏められている。
体格は栄養状態の劣悪さからあばらが浮く程痩せており、腕脚も枯れ枝のようと称されていたが、満足な食事が採れるようになった後は徐々に回復し、女性的な体の凹凸も少しずつハッキリし始めている。肌の色は黄色系。
ポロムルの路地裏に居た頃は衣服すら持たず、拾い物の襤褸布を身体に巻き付けただけの恰好で過ごしていた。ジークルーンに拾われて以降は、借り物のメイド服を常に着用するようになったが、私服は持っていない。
武器等は扱う技術を持たないことから、短剣の1本すら身につけていない。
【人物】
ポロムルで街頭娼婦をしながら路上生活をしていた極貧層の少女。
元々はポロムルの外れで漁師をしていた漁民の子であり、両親が嵐に呑まれて帰らぬ人となるまでは、貧しいながらもそれなりの生活ができていた。両親を手伝っていたことから漁の経験はあったものの、沖に出ていた船も同時に失ったため同じように生計を立てることができず、日雇い労働に出ようとしたものの、まだ成人前であったことに加え、人間に比べて力がある訳でもないクシュという種族だったことが祟って仕事を得られなかった。そのため、家財を売りながら生き繋ぐ以外の方法がなく、最終的には家や衣服も失い、1年以上を物乞いををしながら路上生活者として過ごし、成人と同時に街頭娼婦となる決意を固めている。ただ、数ヶ月間かかってもなお客を取ることができず、恭一が初めての客となったが何をすることもなく連れ帰られ、間もなくエリネラとの約束からジークルーンに拾われたため、男性経験のないまま街頭娼婦としての生活を終え、以後はジークルーンの厚意によって、ヴィンターツール家の使用人として働いている。
性格は臆病ではあるものの素直かつ生真面目であり、初めて恭一と会話した際は、困窮していても施しを受けるのではなく、街頭娼婦として自らの身体を対価として差し出させてほしいと懇願し、再会した際にも同様に、他に恩を返せる方法がないからと身体を差し出そうとした。
恋愛面では少々奥手であり、同世代で何かと接点の多かったサフェージュに好意を抱いているものの、相手に気付いてもらえておらず中々進展はしていない。ただ、感情を隠すのが下手であるため、ジークルーンとダマルには気付かれており、陰ながら応援されている他、ウィラミットにからかわれているサフェージュに対してはあからさまな嫉妬を滲ませていた。
これという趣味は元々持っておらず、困窮した過去の経験から、使用人としての家事労働に勤しむ生活には満足している。ただ、恭一たちの留守を任されていた時期に、初めてお湯を張った風呂を経験したことで、以来入浴を最大の贅沢と考えるようになっている。
・ウィラミット
種族:キメラリア・アラネア(毛有・人型)
年齢:24歳(自称・基準歴不明)
性別:女性
出身:不明(カサドール帝国領西部地域?)
誕生日:寒い季節(カサドール帝国の乾季?)
身長:168cm
【容姿】
仙骨の上辺りから生える蜘蛛の腹部と、首から下に白黒が短い体毛で覆われた身体を持つキメラリア・アラネア。また、蜘蛛の腹部に似た部分は短く黒い体毛で覆われており、つけ根付近に白い線が1本走る他、側面付近にも2つの白い斑点がある。腰下まで伸びる髪はサイドポニーに纏めており、髪色はサイドポニーの半ばから上が黒く、下が白いという極端な物。瞳の色はワインレッドであり、唯一体毛に覆われていない顔の肌はかなりの色白である。体格はかなり細身ながら、女性的な凹凸はハッキリとしているという極端なモデル型。
普段から暗い色のドレスと踵の高いハイヒールを愛用しており、外出時はヘッドドレスも身に着ける。また、自らが作った新しい服を着ていることも多く、その際は自らの美意識や神代の伝統などに従うため、装飾品類なども普段とは一切異なる。基本的に自身の纏う服はアラネア繊維製であることから、戦闘時や旅装の際も鎧などを身に着けることはなく、普段着のままで行動している。
戦闘が予想される際は、チャクラムをブレスレットやアンクレットとして携え、剣等の一般的な武器は用いない。
【人物】
ユライアシティの路地裏で仕立て屋を営む不思議な雰囲気の女性。
珍しい完全な人型を取るアラネアであることに加え、首都という人間社会の中心地にキメラリアの身で店を構えるという稀有な存在。立地条件とキメラリアが店主を務める状況から、店を訪れる客はほとんどなく閑散としているのが常であるため、仕立て屋自体は専ら趣味でしかない。実際、主な収入源は裏家業であり、社会の暗部に潜り込んでの情報収集や暗殺などを得意としている。また、裏ではユライア王国における様々な情報を収集し、グランマへと流していた。そのため、出自についてはハーコート集落群残党に関係があるのは間違いないが、詳細は謎に包まれている。
性格はミステリアスで妖艶かつ享楽的。含みのある物言いが目立ち、恭一からはなんでも見透かしているように感じると称された。一方、ただぼんやりしているだけの時もあるため、どこまでが本気なのかも掴みづらい。対人関係において、アラネアという種族を気味悪がらずに受け入れるかどうかを重要視している節があり、自身の毛並みを、見事な白黒、と褒めた恭一を不思議なお客様と呼んで気に入る一方、蜘蛛は苦手と言ったダマルに対しては、糸巻にした上で捨てようとするなど過激な行動をとる。なお、過去に恋をした男性に同様の反応をされた際は、同じく糸巻にした上で川に投げ捨てたと語る。
恋愛面においては、忌避感を現さない恭一には子どもを沢山生んであげられそうと告げた他、反応が初心なサフェージュのことも可愛い等と言いながらS気を滲ませつつからかうなど、どこに真意があるのか、はたまたどこにも無いのかわからない。
気配や足音を消すことに長けており、戦闘では無音奇襲攻撃を常用する。また、チャクラムの投擲は高い命中精度を誇る他、強靭なアラネア糸を移動に攻撃に捕縛にと器用に使いこなす等、暗殺者としての技量は非常に高い。しかし、罠や奇襲を用いない真正面からの直接戦闘は苦手としている。
服飾関係について、糸繰からデザイン、制作に至るまで全てを趣味としており、吹き抜けになっている店の天井にぶら下がった状態で、何かしらの縫物をすることを日課。特に神代の衣服には非常に興味を持っており、アポロニアがダボダボの軍服を着せられている姿を見た時は、普段の飄々とした様子が嘘のように目の色を変えて反応した程。また、子ども好きの一面も持ち合わせており、ポラリスやヤスミンをとても可愛がっている。ただ、独特の雰囲気を怖がられることも多く、最初はポラリスにも逃げられかけていた。
・ヤスミン・コッペル
種族:デミ(人間とキメラリア・カラのダブル)
年齢:10歳(ユライア王国歴準拠)
性別:女性
出身:王都ユライアシティ
誕生日:天涙の頃(ユライア王国の初夏頃)
身長:137cm
【容姿】
青い瞳を持つ大きな目と、真っ直ぐ切りそろえられた短いアッシュの髪が特徴の少女。まだ幼く成長途上であるため、背格好は小さく女性的なスタイルも見られない。肌は黄色系。
大きなリボンのついた赤いヘアバンドを愛用しており、彼女のトレードマークとなっている。労働着兼私服として、常に緑色を基調とするピナフォアを身に纏い、足元はスニーカー型の布靴を履く。外出時には小さな肩掛けポーチを持つ他、旅装の際には大きなリュックサックも背負う。武具の類は扱えないため、一切身に着けない。
【人物】
コッペル夫妻の一人娘にして、宿屋『夜鳴鳥亭』の看板娘。数年前から足が悪く働けなくなっている母イエヴァに代わり、酒場のホール業務に宿泊部屋の掃除、シーツ洗濯などをこなし、父ハイスラーと共に店を支えている。仕事で忙しいため、同世代の友人は多くないものの、ウィラミットやジークルーンなどの常連たちに可愛がられており、寂しいとは感じていない。また、貴重な同世代であるポラリスとは短い間に仲良くなった他、エリネラとも親友のような関係を築いた。
性格は純真無垢で明るく素直。何事にも前向きで責任感があり、接客に慣れていることもあって実年齢よりも年上に思われがち。恭一には小さな体で洗濯や水汲みといった重労働を行う姿に、自分の10歳頃より遥かにしっかりしていると感心された。一方、ハイスラーのデリカシーのない発言にサービストレイを投げつけて怒ったり、恭一たちの出立に寂しいと抱き着いて泣く等、子どもらしい一面も持ち合わせている。
恋愛面については知識的に理解しているものの、自分にはまだ早いと思っている。ただ、英雄譚などに語られるような恋に憧れを持つ乙女な一面もあり、恭一には淡い初恋のような感情を向けていた。また、酒場という年上ばかりの環境下で働いていることもあり、無自覚ながら年上の穏やかな男性に惹かれやすい傾向を持ち、サフェージュのことも兄のように慕っている。
誰かの話を聞くことに熱心で、賑やかな場所が好き。そのため幼いながら、酒場の店員として重要な情報を収集するスキルを早くも身に着けており、フリードリヒの一件ではクローゼの恭一に対する誤解を解き、事態を収束させるキーマンとなった。
・ハイスラー・コッペル
種族:現代人間
年齢:36歳(ユライア王国歴準拠)
性別:男性
出身:王都ユライアシティ
誕生日:風雪の頃(ユライア王国の仲冬頃)
身長:181cm
【容姿】
こけた頬とアッシュの短髪に、細身の長身が特徴の男性。糸目気味でわかりにくいが、ヤスミンと同じで青い瞳をしている。また目尻に皴が刻まれていることと、チクチクとした無精ヒゲがあることから、年齢の割に老けて見られがち。普段は笑顔を絶やさないが、ヤスミンのことになると燃え上がり、糸目を見開くこともある。肌はやや色白。
普段は薄緑色のシャツと淡黄色のズボンを着用し、その上から黒染めされたエプロンを身に着けている。足元は薄い革靴を履く。
防具の類は基本的に身に着けないが、宿屋の主として荒くれ者への対応を迫られる場合があるため、護身用の短剣を腰に携えている。
【人物】
王都ユライアシティ庶民街に店を構える宿屋『夜鳴鳥亭』の主。妻であるイエヴァを介護しながら、ヤスミンと共に店を切り盛りしている苦労人。
成人後まもなく、見識を広げるためにユライア王国内を旅してまわった経験があり、王国内の地理に詳しい。また、イエヴァとはその途中で出会っている。
性格は穏やかで子煩悩。また人情家で涙もろい一面も持ち合わせ、恭一がヤスミンに語った冒険譚を盗み聞きしていた際は、その身の上を想像して涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。親バカかつ愛妻家でもあり、妻子共々家族関係は良好だが、イエヴァとヤスミンを溺愛しすぎるあまり過激な行動に出て、2人から叱られることもしばしば。
妻イエヴァがキメラリア・カラである通りのキメラリア好きであり、周囲からは混合人間偏愛者として有名。夜鳴鳥亭がキメラリア同伴歓迎なのも、その性癖を活かしたニッチな市場狙いのためである。そのため、キメラリアの社会的地位向上を訴える貴族や、キメラリア中心の職業であるリベレイタを抱えるコレクタユニオンとは関りが強く、安宿ながらマオリィネやクローゼが度々利用するという奇妙な立ち位置を作り出している。
・イエヴァ・コッペル
種族:キメラリア・カラ(毛有)
年齢:35歳(ユライア王国歴準拠)
性別:女性
出身:ハイパークリフの集落
誕生日:収穫の頃(ユライア王国の初秋頃)
身長:167cm
【概要】
『夜鳴鳥亭』の女将を務める気丈なキメラリア・カラの女性。ハイスラーの妻。
半ばから垂れた耳と黒い鼻先、長い毛足を持つ腕足尻尾がカラとしての特徴。体毛色は茶色と白と黒にはっきり分かれているが、服の下なのでほぼ分からない。長い髪の毛は赤茶色をしており、瞳の色は焦げ茶色。
ユライア王国を旅してまわっていた若き日のハイスラーに惚れこまれ、小さな農村集落から王都ユライアシティへと移り住んだ過去を持つ。元々は村一番の荒くれだったため、最初の条件は宿の用心棒を務めて欲しいと言われ承諾したが、次第に性格が丸くなって2人で宿を切り盛りするに至っている。なお、女将となったのちも腕っぷしは健在で、因縁をつけてきたコレクタ崩れ数名を扉ごと街路へ蹴り出したことから、ユライアシティでも有名となっていた。
しかし、ヤスミンを出産した後、足に力が入らなくなるという奇病を発症。現代の医療では手の施しようが無く、現在では寝台から離れられない寝たきりの生活を送っている。ただ、気丈で快活な様子は変わらず、訪れたシューニャを娘のように可愛がっていた。
口調からはドライな印象を受けるものの、ハイスラーを夫として、ヤスミンを娘として心から愛する強い母親でもある。
・ガーラット・チェサピーク
種族:現代人間
年齢:54歳
性別:男性
出身:王都ユライアシティ
誕生日:長日の頃(ユライア王国の仲夏頃)
身長:180cm
【容姿】
立派なカイゼル髭とベリーショートの銀髪が特徴的な長身の老騎士。体格は長身の筋肉質であり、老齢に至ってはいるものの、鍛錬を続けていることから姿勢が良く、鎧を身に着けると肩幅も一層広く見える。
将軍としての立場から、真銀製のラメラーアーマーとユライア王国とチェサピーク伯爵家の紋章が入ったマントを纏い、シンプルな兜を身に着けることが多い。防具を必要としない場面では細身のプールポワンを着用する。また、右目には常にモノクルをつけている。
武器に関しては常に真銀製のサーベルを携帯し、戦闘時には長い騎兵槍も携える。
【人物】
チェサピーク家の先代当主にして、ユライア王国軍の全権を預かる総大将。
ユライア王国一の剣士として名高い将軍であり、既に老齢ではあるため家督は長男のエデュアルトに譲っているものの、未だ前線で指揮を振るうことも多い。また、王家に直接意見することを許される大老という立場も兼任していることに加え、チェサピーク派呼ばれる武闘派貴族を率いた派閥を持ち、並んで二大勢力と称されるメキドロ・ジェソップと共に政治の場においても強い発言力を持つ。
マオリィネに剣を教えた師匠でもあり、弟子である彼女を我が子以上に溺愛している。それも相当な入れ込みようであり、何事であろうとマオリィネが絡んだ時点で彼女優先の思考となって、普段の威厳ある雰囲気が一転消え失せ、状況次第では勅命すら破るような凶行に出ることも。ただ、良かれと思った行いが裏目に出ることも多く、過去にはエデュアルトと幼いマオリィネに婚姻を結ばせようとして失敗。翡翠発見の報告の際も、マオリィネの株を上げようと玉座の間で試みたが、マオリィネからは余計なお世話扱いされた上に正論を突き付けられ、『チェサピーク卿』と他人行儀で呼ばれたことで、泡を吹いてその場に崩れ落ちた。
上記の偏愛ぶりから、周囲から婚姻関係を望まれる上にマオリィネ自身も好意を向けている恭一には、凄まじい敵意を持って接することが多く、愛弟子をたぶらかした存在として斬りかかったことすらある。しかし、ユライアシティの戦い後には多少認める節の発言もしていた。
一方、普段の性格は重々しい威厳と豪胆さを併せ持つ、まさしく武将と呼ぶべき人物であり、周囲の将兵からは尊敬の対象され、マーシャル・ホンフレイも彼に心酔している。ただ、マオリィネに対する奇行を知る護衛兵たちからは完全に退かれていた。
・クローゼ・チェサピーク
種族:現代人間
年齢:29歳
性別:男性
出身:王都ユライアシティ
誕生日:風雪の頃(ユライア王国の仲冬頃)
身長:178cm
【容姿】
植物性のワックスでしっかりと固められた銀髪と、紐で耳に固定する形の眼鏡の奥から除く、切れ長の目に青い瞳が特徴の男性。体格は均整の取れた細身の筋肉質であり、常に姿勢を崩さず背筋を伸ばしているため、周囲にはお堅い印象を与えている。
服装は僅かな装飾が施された黒いコットをきっちりと着こなしており、足元には磨き抜かれた革靴を履く。その見た目から、恭一には現代ビジネスマンの完成形と称された。
戦士ではないため、防具を身に着けることは基本的にないが、武器としてはサーベルを常に帯刀する。
【人物】
王都ユライアシティで、コレクタユニオン支部の副支配人を務める貴族男性。ガーラット・チェサピークの次男。
伯爵家の息子という立場は捨てていないが、家督相続権は一切を兄であるエデュアルトに託しており、社交界の場からも身を引いている。一方、コレクタユニオンの中ではその実力から頭角を示しており、フリードリヒ同様グランマの下で様々な業務に携わりながら訓練を受けていた。そのため上級貴族でありながら庶民との接触が多く、貴族社会においては変わり者の烙印を押されており、仕事一辺倒で近寄りがたい雰囲気も相まって行き遅れている。マオリィネやジークルーンとは成人前からの付き合いであり、家同士の関わりもあってキメラリアやデミに対する差別感情は非常に薄く、キメラリアの地位向上運動を陰ながら支えていた。そのため、支配人であるフリードリヒ・デポールと対立してしまい、副支配人という立場でありながら受付業務に回されるなど冷遇されていた。また、恭一たちについても最初はフリードリヒにつくのではと警戒していたが、後に誤解と判明して謝罪。以来は良好な関係を築いている。フリードリヒの死後は王都のコレクタユニオン支部暫定支配人となり、業務に忙殺された。
性格は几帳面で潔癖症。感情を表に出さず、物事には事務的に対応するため、周囲からは冷血漢に思われている。しかし、実際は感情表現が不器用なだけで、内面は正義心が強く不正を嫌っている。また、怖がられてしまいがちだが子ども好きでもあり、不愛想な自分に悩むような一面も。
剣術はマオリィネに及ばないものの、父であるガーラットに鍛えられているため、騎士にも遅れは取らない実力を持つ。ただ、基本的には指揮官タイプであり、自らが剣を振るうことは滅多にない。
・エデュアルト・チェサピーク
種族:現代人間
年齢:35歳
性別:男性
出身:王都ユライアシティ
誕生日:天涙の頃(ユライア王国の初夏頃)
身長:185cm
【容姿】
アップバングショートの金髪と彫りの深い顔に、青い瞳を持つ男性。手足が大きく口も大きい。体格は見た目にもがっしりとしており、全体が四角く見える程の筋肉質が特徴。
戦場においては王国軍には珍しい豪奢な真銀製フルプレートアーマーを好んで着用し、紫と金で彩られたシクラスを上から纏う。一方、普段着は紫色のプールポワンを身に着けていることが多い。
武器は大ぶりな両手剣を愛用している他、予備武器としてサーベルも腰に携えている。
【人物】
現チェサピーク伯爵家当主であり、ユライア王国軍の指揮官を務める重騎士。
老齢となった父ガーラットに代わり、前線における総指揮を任されることも多く、次期総大将と名も高い猛将。軍略にも優れており、幾度となくカサドール帝国からの侵攻を退けている。ただ、本来は考えるより先に身体が動くタイプであるため、権謀術数はあまり得意ではなく、長々と続く会議や舞踏会等に嫌気が差して、プランシェなどを代理に立てて逃げる場合も多い。
性格は豪放磊落の熱血漢。物事を冷静に観察する目を持っているが、多少荒れた方が面白いという発想から突進することも多い根っからの武人。また、少々悪戯好きな一面もあり、副官であるプランシェをからかって遊んでいることも多い。
高貴な身分にあるにも関わらずお高く留まっているのが嫌いであり、普段から警ら名目で王都中を歩き回っては、貴賤男女種族を問わず気さくに声をかけて回るため、民衆からの高い支持を得ている一方、貴族からはやはり変り者扱いされている。数少ないキメラリアからも人気のある貴族として名が知られている。
女性関係についてはかなりの年上好きを公言しており、母親であるリヴィエラよりも年上となる20歳も離れた女性と結婚し、既に2人の子どもを設けている。過去にはガーラットの策略により、幼いマオリィネとの婚姻を結ばされそうになったものの、妹分であるマオリィネが幼い内から訳も分からず結婚を決められるという事態を避けるため、また自身の趣味とは真反対の娘を娶る疑問から、現在の正妻との密かな交際を明かした上で、既に身重であることを伝えて振り切っている。
剣術はガーラット譲りではあるものの、恵まれた体格と筋力を生かし、大ぶりな両手剣を用いる独自の戦い方を編み出しており、騎乗時も騎兵槍を使うより両手剣を振り回すことの方が多い。武勇は言わずもがな、敵対する帝国軍の中でも名が知られており、ユライアが誇る強者に堂々と名を連ねている。
・リヴィエラ・チェサピーク
種族:現代人間
年齢:53歳
性別:女性
身長:163cm
【概要】
チェサピーク伯爵夫人。ガーラット・チェサピークの妻であり、エデュアルトとクローゼの母親にも当たる、金髪と青い目が特徴の老齢の女性。
大老としての役目や軍務に忙しいガーラットに代わり、多くの貴族が連なるチェサピーク派を運営し支えている。社交界の場で名の知れた厳格な貴婦人であり、家格と誇りを重んじる根っからの貴族だが、自らの生き方を決める機会は全ての人種に対し平等に与えられるべきという思想を持っており、キメラリアやデミの社会的地位向上を見守っている。
厳しい人物ではあるものの何事にも公正公平に向き合う誠実さを持つことから、マオリィネには目指すべき貴族の姿として慕われていた。一方、不誠実な行いや虚言に対しては容赦がないため、恭一に勅命の内容を伝えていなかったマオリィネに対して鋭い視線を向け、彼女に滝のような汗を流させている。
貴婦人らしい立ち居振る舞いと豪奢な身なりではあるものの、チェサピーク家の一員らしく短杖術を使いこなす武闘派であり、特注品のステッキは常に離さず持ち歩く。なお、その技量は凄まじく、恭一に対して咆えるガーラットを諫めた際は、王国最強の剣士と名高い老将に回避も防御もさせず、脛の1点を的確に打って見せた程。
・エルフリィナ・レルナント・アルヴェーグ4世
種族:現代人間
年齢:33歳
性別:女性
身長:165cm
【概要】
ユライア王国女王。
薄緑色をした癖のない長い髪に、切れ長の目と深い青を湛える瞳、透き通るような白い肌を持つ女性。美貌の持ち主として有名であり、王国女性の憧れる姿とも言われる。
自ら言葉を紡ぐより聞きに徹するタイプであり、臣下から寄せられた意見を纏めて思考し、決断を下すことが多い。政治姿勢は内政面に関心が強く、産業の発展と人口増大による国力の拡大を目指す傾向が強い。一方、軍事面についてはあまり得意ではないため、ほとんどの判断を大老であるガーラットに委ねている。また、上述の理由から人的損耗を嫌っているため、テイムドメイルの戦力化には積極的な姿勢を取る。
フェアリーとは長い付き合いであり、幼い頃に遊んでもらったり勉学を教えて貰った過去を持つ。ただ、その時から一切容姿の変わらないフェアリーに対しては、色々と疑問を抱いていた。
・メキドロ・ジェソップ
種族:現代人間
年齢:48歳
性別:男性
身長:172cm
【概要】
ユライア王国宰相。
縮れ気味な茶髪とマトンチョップス状の髭が特徴的な男性。瞳の色は紫で肌は色黒。
内政全般においてエルフリィナをサポートする最上位貴族であり、ジェソップ伯爵家の現当主でもある。ガーラットとは長い付き合いであり、お互いに深い親交を持つものの、性格が激情型と理論型という真反対であることから、御前会議などで顔を合わせる度に激しい論戦となることが多い。また、防衛を国家発展の要と捉えて活動するチェサピーク派に対し、内政重視で非戦論を唱える貴族を集めたジェソップ派を形成して対抗している。ただ、宮廷貴族とガーラットのやり方に不満を持つだけの面々が多く迎合していることも事実であり、国家繁栄を目指す最良策を模索する論戦から趣旨が外れ、単なる揚げ足取りになってしまいやすい状況には頭を痛めている。
宮廷の管理についても己が重要な職務としており、エリネラとミクスチャの戦闘痕を目の当たりにした際には、珍しく額に青筋を浮かべて怒気を吐いていた。
・ポトマック
種族:現代人間
年齢:44歳
性別:男性
【概要】
ポトマック子爵家当主。
丸々と肥え太った身体が特徴的な人物で、2大派閥のどちらにも属さず、自身を首魁とする少数の独自派閥を生み出していた。キメラリア奴隷化法案推進派の中心人物であり、チェサピーク派を最大の政敵と見なして嫌がらせをしており、マオリィネが警戒隊を率いて前哨基地攻略に乗り出す原因ともなっている。その見た目と陰険な行動のために、敵意を向けられる貴族からは脂身子爵、ガーラットに至っては糞肉団子と呼び嫌われていた。
フリードリヒ・デポールとの間に癒着関係を築き、キメラリア奴隷化法案が発効した後、値崩れを起こすであろうキメラリア奴隷を、お抱えの奴隷商からコレクタユニオンへ優先的に流すことを確約する見返りに、多額の賄賂を受け取って活動資金に充てていた。
ただ、恭一を引き入れようとして失敗したフリードリヒが助けを求め逃げ込んだことを証拠として、屋敷に突入したエデュアルト率いる部隊に捕縛され、王国とコレクタユニオンの信頼関係を揺るがせた重罪人として、子爵家は断絶。本人は処刑の上さらし首となった。
・アナトール・パーマー
種族:現代人間
年齢:24歳
性別:男性
【概要】
オブシディアン・ナイトのテイマーにして、パーマー子爵家の若き当主。
青い髪をした青年で、真銀のラメラーアーマーの上から白いマントを纏っている。
普段から笑みを絶やさず、誰に対しても爽やかに接するため、貴族社会の婦女からは人気が高い。ただ、マーシャル・ホンフレイやマオリィネからは、どうにも胡散臭い存在として苦手とされていた他、捕虜のキメラリアに対する拷問と見せしめを任された際は、冷酷な笑みを浮かべるなど行き過ぎた貴族的な感覚が鼻につく。
元々は没落貴族だったパーマー家を、テイマーになるという偶然から再興させ、度重なる帝国軍による襲撃を跳ね除けた武功から、次に伯爵家が生まれるとしたら間違いなくパーマー、と謳われるまでに成長させた。帝国軍からの抵抗によってオブシディアン・ナイトが損傷しなければ、既に伯爵位を得ていた可能性も高い。
オブシディアン・ナイトの修復に尽力したとして、マオリィネとジークルーンに個人的な感謝を示すと共に、位の高い貴族の集まる自家のパーティに自ら誘うなど、未婚である彼女らに個人的な興味も向けていた。しかし、直後に発生した前哨基地防衛戦において捕らえた帝国軍の捕虜が、眼前で突如失敗作へと変異。胴体を触腕に貫かれ、何も出来ないまま戦死した。なお、血縁者の多くが早世しており跡取りも居なかったことから、パーマー子爵家はアナトールの死後消滅している。
・マーシャル・ホンフレイ
種族:現代人間
年齢:41歳
性別:男性
身長:163cm
【概要】
ホンフレイ子爵家の当主にして、国境危機時には防衛の先鋒となる軽騎獣兵隊の指揮官。チェサピーク派に属する子爵。
太った中年男性であり、ちょび髭と細い目にカールのかかった短い金髪という特徴的な外見をしている。その見た目を、ダマルは初見の際横柄そうな奴と称した。
王国騎士らしくギャンベゾンの上からラメラーアーマーを纏っている。
神経質な偏屈者で少々怒りっぽい。宮中の華美さと息苦しさを嫌ってユライアランド南部の荘園に引き篭っている人物であり、軍務以外ではほとんど王都に出向くことがない。また、マオリィネには噂嫌いと称され、本人も否定していなかった。一方、その内面は対外的な評価と打って変わって強い愛国心を持ち、殿を申し出たマオリィネとジークルーンを称える一方、その言葉に安堵した様子を見せた他の騎士に対し、恥知らずと吐き捨てている。
指揮官としても冷静で優秀な人物であり、全体の損害を抑えるために犠牲を強いることも躊躇しない一方、それら作戦における一切の責任を自身が負う覚悟を持つ。また、能力がある者を認められるだけの器もあり、デミの老兵であるゴルウェ・ノイシュタットには、失敗作撃破の功労者ということから直接の対話を許し、自らに近しい部隊へと配置転換するなど便宜を図っている。
また、自身の剣術をマオリィネには劣ると語ってはいるものの、王都の戦いでは場数を踏んだ熟達としての意地を見せ、帝国軍第二軍団の軍団長を務めたスパイクを討ち取っている。
・ゴルウェ・ノイシュタット
種族:デミ(人間とキメラリア・ケットのダブル)
年齢:62歳(ユライア王国歴準拠)
性別:男性
身長:189cm
【概要】
ユライア王国軍グラデーションゾーン前哨基地守備隊に配属されていた老歩兵。
癖のない長い白髪と白髭を持ち、金色の瞳を持つ目は小さく、顔には年齢相応の深い皺が刻まれている。体格は細身の筋肉質だが、マオリィネと同様にキメラリアの外見的特徴の遺伝を起こした珍しいデミであり、胴体にサビ柄をしたケットの体毛が薄く生えている。装備は胴回りのみを覆う古ぼけたラメラーアーマーと、使い込まれた革のガントレットに装甲長靴を身に着け、鎧下にはギャンベゾンも着込むなど、下級兵士にしては恵まれた装備をしている。ラメラーアーマーとギャンベゾンは正規兵となった際に支給された物だが、他は長年の従軍によって手に入れた戦利品を利用している。
元々はフォート・ペナダレン配属の下級兵士であり、デミという出自から帝国軍の侵攻や野盗の出現がある度、優先的に戦場へ駆り出されていた苦労人。最前線となる前哨基地に異動させられたのも同様の理由から。しかし、本人は厳しい環境ばかりに回されることを苦とも感じておらず、誇りある王国兵として戦って死ねるならば本望と達観している。
性格は腰が低く温厚で、長い付き合いの兵士でも声を荒げた姿を見たことがないと言う者が多い。これは人間ばかりの王国軍で、兵士として生きていくために身についた処世術だったが、勘働きが鋭く、デミに頭を下げたジークルーンを変わった貴族と見て気に入った際は、弱虫と嘲った若い同僚に対して、口が過ぎると睨みをきかせていた。
戦場ではケットの血が騒ぐとして、傷を顧みない荒々しい戦い方を好む。長年の兵役によって培われた武勇は本物で、高速で飛来するクロスボウのボルトを剣の一振りで切り払う技術を持つ。また、既に退役軍人となっても不思議ではない高齢にありながら、アクア・アーデンを満載した樽を抱えつつ、失敗作の攻撃を躱して肉薄するなど身体能力も高い。
この功績と悠然たる姿によって、デミでありながら有能な兵士とみなされており、前哨基地で負傷した際には周囲の同僚から古兵殿と声を掛けられていた。また、怪我の回復後はその武功と勇気をホンフレイに認められ、直属の部隊へ配置転換された上、直接言葉を交わすことを許される立場となっている。
・プランシェ・ダヴェンポート
種族:現代人間
年齢:26歳(ユライア王国歴準拠)
性別:女性
身長:164cm
【概要】
エデュアルトの副官を務める重装騎士の女性。チェサピーク派の中でも武闘派で知られるダヴェンポート男爵家の令嬢。自身のことを某と呼ぶ。
常にバイザーが付いたフルフェイス型の兜を被っており、髪型や髪色は不明。美しい藍色の瞳を持つ。体格も重々しい重装のラメラーアーマーに全身を包まれているため、普段はかなりわかりにくいが、鎧の内側は非常にスタイルがよく豊満な胸を持つ。
主な装備はハルバードであり、重量級の刃を叩きつけて敵を粉砕する戦い方を得意とする。一方、技による小回りの利く武装はあまり得意ではなく、重装の鎧に身を包むのは多少の攻撃を物ともせず突進し、必殺の一撃を叩き込むためであり、デュアルトからは、肩肘張った戦い方、と称された。
性格は優しい堅物。騎士としての在り方は、力なき民衆を守ることを第一としており、王家に対する忠誠も厚い。ただ、何をするにも力を入れすぎるきらいがあり、よくエデュアルトにからかわれている。マオリィネとは同じ派閥に属する知人で、あまり顔を合わせる機会こそなかったものの気が合うことから、時折食事を共にする程度の仲だった。
・アウグスト
種族:現代人間
性別:女性
【概要】
アウグスト子爵家の女当主であり王国騎士。優れた槍の使い手として名を知られており、ユライアシティの戦いにおいては、東門防衛の指揮を務めていた。しかし、武勇ではロンゲンに及ばず討ち死にしている。
・マレー
種族:現代人間
性別:男性
【概要】
マレー男爵家当主。老齢の貴族であり、ユライアシティの戦いにおいて、アウグスト子爵の討ち死にによって東門防衛の指揮を引き継いだ。市門を突破されてなお、イーライ率いる増援部隊と共に堅実に陣形を整えて防御線の崩壊を防ぎ、エリネラの乱入を知ったロンゲンが後退するまでを守り切った。
・ホアキン
種族:現代人間
性別:男性
【概要】
王都ユライアシティの守衛隊の十卒長を務める上級兵士。人当たりの良い気さくな中年で、エデュアルトからも名前を覚えられていた人物。北門での守衛業務で、大量のコゾ束が乗った荷車を牽く農民に対し、親切心から兵士たちに声をかけて臨検を行ったため、内部に隠れて潜入しようとしていた恭一たちは肝を冷やすこととなった。
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