第11話 鬼火が舞う部屋の中の様子は?(9)

 またそんな様子の籍のことが彼女はサディスト的な覇王、魔王、女王さまだから嬉しくて仕方がないから。


「フフフ~」と、また妖艶に籍へと微笑んで。その後は彼の顔をまた『ペロペロ』と、妖艶、嫌らしく舐め回して味見をする。


 そして未だ高校生の籍の血肉は新鮮で軟らかく美味だとわかれば。


 物の怪の彼女は、自身の口を大きく開けて勢い良く籍の喉元へと大型のネコ科のハンター達みたいに食らいついて、『グルグル』と、唸り声を漏らしてしまう。と、いうことはないようだね。妖艶、官能的な物の怪の彼女場合は。


 だって自身の唇をタコのように尖らせて、籍の首筋から頬へとかけて、『チュチュ』とキスの雨嵐を降り注ぎ始めだしたのだ。


「籍~。籍~。愛しているよ~」と囁きながら。


 それにさ、物の怪の彼女は、籍へとこんな台詞まで漏らし始めだしたのだ。


「籍~。貴様は儂だけの物~。誰にも渡さない~。特にあの変態、淫らな女だけには絶対に渡しはしない~。籍は儂だけの物~。早く~。早く~。籍~。儂のことを今直ぐ食らってくれ、お願いだ~」と。


 妖艶、官能的な物の怪の彼女は、籍へと愛しているだけではなく。こんな意味不明な台詞……。




 あの変態、淫らな女には渡さないとか? 自分自身を今直ぐ食らってくれとせがんだりして、意味不明な言葉を漏らし始めだした。


 だから籍は、自身の脳裏でね。


「(な、何だ? こ、この女は……? それに? あの変態、淫らな女とは誰のことだ? それと、自分自身を食らってくれとか、本当に意味がわかんないよ~。この化け物女は……)」と思うのだ。


 でッ、その後も、「(本当にこの化け物女だけは、俺に何がしたくて、だけではなくて。俺に何をさせたくてあの世から現れたのだろうか? 本当に何がしたいのかわからない女だなぁ……?)」と。


 更に怪訝しい表情……だけではないか。籍は思春期の男の子らしく困惑……。自身の顔色を何度も替え続けながら思案を続けるのだった。



 ◇◇◇◇◇

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