第957話 マイナス1

「とうとう私を本気で怒らせたな」


怒らせてしまった。


「覚悟しろ。これから私を怒らせるたび、弁当の唐揚げが一つ減る」

「う、うん?」


元から毎日入ってるわけでもなし。曖昧に流していたら。



 ある日。


朝起きて弁当箱を見ると、


『唐揚げマイナス1。人から譲ってもらって証拠の写真を送れ』


のメモ。


低頭平身、許してもらった。

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