第42話 バナナはおやつに

 ある休日のお昼ご飯。


おくさんがピザトーストを作ろうとしていた。


「食パン今日までだし」

「ピーマン古いから使っちゃう」


お昼ご飯と言えど食材の期限を確認しながら作るさすがおくさん。


と、僕の視界に限界キリンになったバナナが二本映った。


「はい」


僕が一本食べながらもう一本をおくさんに渡すと、彼女は硬直し、珍しく動揺し困惑したような態度を取った。


「えと……、バナナはピザトーストの具にならない」

「当たり前だよデザートだよ」


あのおくさんにそんなことも分からない奴だと思われてたら、少し敗北感ある。

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