第36話 介入仲介

「残念ですが村の家の大半が吹き飛んでて

それどころではないのでは・・・」


「風呂の時間や食事の合間に

復旧させます!」


土木用トロールや鬼の職人の親方に

【出来るよな!】威圧をかけて

突貫工事を始めさせている


木が主体のたてものなら

コンクリの土台部分さえなんとかすれば

形にはなるかと協議してすぐに始めている


此処には良い温泉が有りますので

ごゆっくりと・・


嫌な予感しかしない!

なんか覗き見されてる様な感覚しかない!


綾さんはハァハァ怪しい息を吐きながら

「お背中を流しに」

お前はチーレムに出てくるチョロインか?!

「一人でできます!気遣いは結構です」


「さっきの話は無かったことで

帰りの身支度をはじめます!」


甘やかしてはつけ上がるからだめだ!


「チョ!まっ!」

「では料理の支度に戻ります!」


此処らへんの森の主が食事の生贄に

されそうでかわいそうだが 南無南無


温泉でゆっくりした後に


夕食のご馳走に

山の幸の野菜や猪や鹿肉

たけのこの天ぷらなど和風な

この世界ではあまり見られないものが出てくる


「とても美味しいですね♪」


「取引の件ですが今復興中のアレクガルドに

10メーター級トロール3体

それを扱える人間を差別しない鬼人族

人間を警戒させないためにできれば

女性をつけて貰いたい!」



「更に今晩のことで追加で

うちの娘の面倒を見てくれませんか?」


【娘?!】

「既に結婚しているのかえ?!」


「いや養子にもらった無鉄砲な子供です」


「今の場所はジグルズの砦、近くに居ますね

明日にでも迎えに行きましょう」


ここいらの魔物は支配下でしょ

無人の野を行く様なものと判断する



私を長年思っている未亡人の

綾さん美人局にするのも可哀想か・・


そして夜はふけて

念願の思い人と結ばれて

長年の夢を果たす鬼皇后


次の日には夫婦にでもなった気分で

更に接近してくることになる



「アレクガルドの復興の件だが!

私も行く!」


【?!】

トロールと女性なので間違っては居ない


「何もオサが行かなくても!」


「次の長は九条静音に任す!」


「しずね何か意見はあるか?」

「誠心誠意努めさせていただきます!」


圧倒的な力による恐怖政治

だれも逆らえるものが居なかった・・・


九条綾としては

これでクリスの近くで生活できる

ムフフ!例の養子にお母さまとか言われたら

困っちゃう?とかお花畑を頭に咲かしている



☆☆☆☆☆


「今の現在地は砦から約2キロ先」

「鬼門や鬼道を使えば3歩の距離です!」

霊道すら管理下に置く

九条綾


「ではお願いします!」


手を繋いで謎の空間に入ったと思ったら

出口だった!



そこでアリステラと鬼人族の争いを

目撃するのだが・・・


面白そうなので見てましょうと

クリスは茶目っ気を効かす

綾さんからすれば1秒でもクリスのそばに

居れるだけで大満足

断る理由はない!


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