066_ベストな労働時間が判明した【※無理ゲー】 #ビジネス #時間
「かのマネジメントの発明者ピーター・ドラッカーは言いました、『知識労働者が成果を上げるための第一歩は、実際の時間の使い方を記録することである』と、ね」
「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『ベストな労働時間が判明した』のお話をしたいと思います」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は週にどのくらいの時間働いていますか?」
「一日8時間で、週に5日出勤する方が日本人には多いかと思われます。合計40時間でしょうか」
「中には『専業主婦なので、仕事はしていない方』や、『ブラック企業に勤めているから、休みなし』という方もいらっしゃるでしょう」
「そこでですね、慶応大学とメルボルン大学は実際の所、どのくらいの時間働いたらいいのか調べてくれました」
「働きすぎがよくないのは、読者様も周知でしょう。過労死がたびたび問題になりますよね」
「ですが実際、何時間働いたらアウトか知っていますか?」
「もしかしたら、読者様も知らない内にアウトラインを踏み越えているかもしれません」
「今回の実験では、オーストラリアの人々を対象に行われました。男性が3174人、女性が3698人です」
「多い! 対象者がとても多いです!」
「年齢は下が40歳で、上は70歳以上です」
「こちらも幅広く扱っております」
「サンプル数が多いのはありがたいですが、この研究者たちが働きすぎじゃないですかね? 大丈夫なんでしょうか?」
「とにかく、研究者は頑張ってくれました。ありがとうございます」
「それでですね、研究者は何を調べたのかと言いますと、労働時間と認知機能の関連について調べました」
「働いている時間によって、認知機能に違いが出るか調べたのです。働きすぎ、もしくは働かなすぎて、頭がよくなるか悪くなるか調べたのです」
「まず、対象者がどのくらい働いているか調べて、その後に認知機能に関するテストを受けてもらいました」
「そして、何時間働いている人がベストなのか結論を出してくれました」
「読者様は何時間がベストだと思いますか?」
「認知機能のテストで成績がよかったのは、週に何時間働いている人だと思いますか?」
「日本人に多そうな40時間ですか? いやいや、なんだかんだ言って50時間くらい働いても問題ないですか? 働いたら負け、0時間の勝利ですか?」
「なんとビックリ、認知機能の成績がよかったのは週に22時間~30時間働く人でした!」
「正確には、男性が週に25時間~30時間です」
「女性は週に22時間~27時間が、最も認知機能のテストの成績がよかったのです」
「無理ゲーです! 週の労働時間を30時間に抑えるなんて、普通に暮らしてたら不可能です」
「どうやら、週の労働時間が30時間を越えてくると、認知機能にマイナスの影響を与えてきます。若干ですが」
「週に50時間以上働いているとヤバイです。60時間を越えていると激烈にヤバイです。気を付けましょう」
「いやー、驚きですね。この結果から、いかに日本人が働きすぎで頭が悪くなっているのが伺えます。心配です」
「ちなみに日本人男性の平均的な労働時間の中央値は週に45時間~50時間です。週に50時間を越えるのは4割もいます」
「ふふ、日本人は働くのが好きですね」
「働かないといけない環境ができているのが問題なんですけどね……」
「そんな環境だと……」
「労働時間が長いから頭が悪くなって、頭が悪くなるから余計に仕事に時間がかかる、仕事に時間がかかるから頭が悪くなる」
「悪循環でしかない!」
「非効率の極みです!」
「ヤバすぎな結果ですね。日本社会の闇です」
「近年では週休3日の制度を導入している企業があります。このような企業の業績が落ちない理由が説明できます」
「週の労働時間が減っているので、認知機能の低下が起こらない。常に最善のパフォーマンスを発揮できるので、仕事が早く終わる。ということでしょう」
「たとえ週休3日でも、一日の労働時間が8時間なら、週に32時間になります。これでもアウトです。もう一工夫必要ですね」
「ですが、やり過ぎも禁物です」
「労働時間が短くても認知機能が下がることが確認されました」
「うーん、悩ましい結論です。仕事は程ほどが一番なんですね」
「働きすぎるとストレスがたっぷりになります。心身共に悪影響です」
「逆に働いていないとストレスがありません。適度なストレスは成長を促します。ストレスフリーは無能への近道です」
「ちなみに、対象者の内、男性で働きすぎの割合は11%~28%でした」
「女性はもっと少なく、2%~8%でした」
「どうやらオーストラリアは日本より休暇が多いので、働く時間も少ないみたいです。羨ましいです」
「日本の社長さんは従業員にもっと休日をプレゼントしないとダメですね。いかに働く時間を短くするかが大事です」
「それに時給制の社員なら、労働時間が短いと支払う給料も少なくなります。お金、浮きますぜ、ぐへへ」
「お金のことは冗談にしても、休日が多くて不満を言う従業員はいないと思います」
「週休3日でも週休2日と同じ成果を出してくれるなら、満足度の高まる週休3日を採用すべきです。従業員に気持ちよく働いてもらうのは大事です」
「それでは今回のまとめです。人は働きすぎても、働かなすぎても認知機能が下がるじょ」
「認知機能を最大にする労働時間は男性が週に25時間~30時間。女性は週に22時間~27時間だじょ」
「長時間労働は何の意味もない!」
「読者様も働く時間を減らして、成果を上げてください」
「ただ、週の労働時間を30時間に抑えるのは至難です。頑張ってください」
「今回の研究を引っ提げて上司に直談判もありですね」
「読者様の労働時間が削減されるのを祈っております」
「ということで、今回は『ベストな労働時間が判明した』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」
「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。質問やリクエストも待ってまーす」
「それでは、次回の『貧乏でもとにかく時間を買えば幸せになる』で、またお会いしましょう。バイバーイ」
参考文献
Use It Too Much and Lose It? The Effect of Working Hours on Cognitive Ability
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