061_好かれるロボットの条件【好意的な接客】 #ビジネス #好意
「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『好かれるロボットの条件』のお話をしたいと思います」
「では、よろしくお願いシマス」
「読者様はロボットは好きですか?」
「え? 『好きでも嫌いでもない』ですか。ははっ、大半の人はロボットに特別な感情を持っていないかもしれませんね」
「でも、私は大好きですよ、ロボット。面倒なことは代わりにやってくれますし、効率が段違いですから」
「文句を言うこともありません」
「え? 『都合がいいな』ですか。そうですね。一度でも楽を味わうと、この魅惑からは逃れられません」
「読者様もロボットを、是非使ってみてください!」
「技術の進歩で、ロボットは何かと身近に感じられる存在になりました。災害救助で活躍したり、工場で働いたり、人さながらの動きをするロボットも登場しています」
「読者様も一度くらいは目にしたり、触ったりしたことがありませんか?」
「え? 『ない!』ですか。読者様はどこに隔離されているのですか、技術に取り残されますよ」
「もしかしたらロボットだと、認識してないのかもしれません。生活に溶け込んでいますから」
「今回はですね、そんなロボットについての研究をお話したいと思います」
「ロボットの進化だとか、使われている技術がどうとか、コンテストで優勝した、AIが人間を打ち負かしたという話ではないですよ。そういったお話は専門家に任せればいいのです」
「私たちは便利に利用するだけです。利用する際に私たちはロボットをどう感じるのか、というお話をしたいと思います」
「今回の研究はワシントン州立大学の実験です。170人の被験者を集めて行われました」
「研究者は、架空の4つのシナリオを用意して、どのシナリオが一番好まれるかを調査しました」
「被験者は、ホテルでロボットにサービスを受けるというシナリオを評価しました。4つのシナリオの違いは、応対するロボットが異なります」
「まず、一つ目は、アレックスという名前の男性型のロボットです。人間のような顔と体をしています」
「二つ目は、サラという名前の女性型のロボットです。こちらもアレックスと同じで、人間のような顔と体をしています」
「二つのシナリオは名前と性別を変更しただけです。その他はいじっていません」
「そして、三つ目は、男性型のロボットだが、顔の部分が機械的な画面になっている、というものです。名前はありません」
「四つ目は読者様も想像できるのではないでしょうか? 女性型のロボットですが、顔の部分が機械的な画面になっているシナリオです。こちらも名前はありません」
「ロボットの中でも人間に近いタイプにサービスを受けるか、ロボットらしいロボットにサービスを受けるか。そんなシナリオが用意されました」
「被験者にはどれか一つのシナリオが渡されました。そして、どのくらいロボットのサービスがよかったかを評価してもらうのです」
「この実験では被験者は他のシナリオを知りません。与えられたシナリオを評価するだけです」
「面白いですね。被験者がシナリオを比較することはないのです。あくまで、どのシナリオの評価が高いのか、研究者は知りたかったのです」
「被験者がどのシナリオに高評価をつけたか判明しました」
「結果はというと、男性型のロボットにサービスを受けるより、女性型のロボットにサービスを受ける方が満足度が高かったのです」
「どうですか? たとえ、相手がロボットでも、私たちは女性型のロボットを好む傾向があるみたいです」
「男性の読者様は納得しましたか?」
「女性の読者様は、女性型のロボットよりイケメンロボットに接客されたいと思いましたか?」
「本来、ロボットに性別はありません。性別というのは人間が与えたものです」
「人は本能的に女性にサービスを受けたいと思っているのですね」
「イメージの問題もあるでしょう。男性より女性の方が丁寧な接客をしてくれる、みたいな。あくまでイメージですよ。男性も丁寧な接客をしてくれます」
「今回の実験では、架空のシナリオを評価してもらうという内容です。実地で検証すれば、別の結果が出るかもしれませんね」
「それとですね、人は機械的なものより、人間的なものを好むことも判明しました」
「女性型のロボットでも。機械的な画面をした顔より、女性の顔をしたロボットの方が好まれました」
「4つのシナリオの最終的な勝者はサラでした」
「相手が機械だとしても、人間に近い顔をしていると親近感を覚えるのでしょうね。それが、高評価に繋がったのだと思います」
「ちなみに、読者様はどのシナリオがお好きでしたか? 順当にサラでしたらか? それとも対人恐怖症だから、機械的な画面のロボットがよかったですか?」
「これらは架空のシナリオなので、実際に対面すると別の結果の可能性もあります」
「ぶっちゃけ、妄想する力に左右される部分もあると思います。創造力という名の妄想力がシナリオに影響を与えなかったとは言い切れません」
「いやー、にしても面白い研究です。今後、ロボットが日常に増えていくのは間違いないです。便利ですし、楽ですから」
「現在でも、製造業ではロボットが仕事をするのは当たり前です」
「一部のサービス業ではロボットの導入が進んでいます。ますます加速していくでしょう」
「そして、増えるロボットは女性型が多いかもしれません。よりお客様に喜んでもらえるのですから」
「将来的には、街は女性で埋め尽くされたりして、なんて。想像をすると本当に未来が待ち遠しいです」
「妄想だけなら自由ですから。読者様も妄想しましょう。持っているでしょう、理想の未来を」
「それっでは今回のまとめです。人はロボットにサービスを受ける時、男性型より女性型のロボットがいいみたい」
「ロボットはできるだけ人間に近い方が好感を持たれるぞ」
「今後、目にするロボットは女性っぽい見た目をしている可能性が高いです」
「ロボットらしいロボット、というのは消えていくのかもしれませんね」
「ロボットの導入を考えている経営者様は是非、女性型のロボットを検討してください」
「お客様の評価が爆上がり……かもしれません」
「街に女性型のロボットで溢れかえる未来を夢想した所で、今回はお別れの時間です」
「ということで、今回は『好かれるロボットの条件』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」
「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」
「次回の『コストを抑えて健康になる食事』で、お会いしましょう」
「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしてオリマス。バイバイ」
参考文献
When Female (Male) Robot Is Talking To Me: Effect of service robots’ gender and anthropomorphism on customer satisfaction
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