暑がりだった君

 電車を降りた光星くん。

 炎天下の下、スーツでジャケットまで着て歩いている。暑くないんだろうか。見てる私が暑く感じてしまう。

 確か光星くんは暑がりのはずだったのにどうしたんだろう。



 付き合って1年経つと、私の部屋を解約して光星くんの部屋で同棲するようになっていた。夏になると光星くんがタンクトップ1枚で過ごしていたのを覚えている。

 半袖短パンで夏らしい格好をしている私に対して「暑くないの?」とよく聞いていた。これ以上は薄着になりたくないから、笑って誤魔化したりしていた。

 女の子は薄着になるには勇気が必要なことを知らなかったのか。それともわざと言ってたのか。私的には多分わざと言ってたと思う。

 光星くんはスケベさんなところあるからね。

 お風呂上がりとかによく胸元見てきてたのはバレバレだったよ。光星くんはバレてないと思っていたらしいけど。

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