第26話 閉鎖病棟の女
2月のほのかに暖かい曇り空の下、僕はある女と難波駅のスターバックスで待ち合わせをしていた。その女は大阪郊外のとあるサナトリウムというべきか、はっきりいうと精神病院の看護師という立場の人間だった。まだ20代半ばの僕と同い年ぐらいの看護師だった。リスのような小動物系の可愛らしい雰囲気の肩幅があまりなく、背の小さな、目のパッチリとした、雪のように白い肌の、巷のアイドルのような女だった。はっきり言おう、僕はその女を好いていた。
これはフィクションである。
僕の頭の中の世界の話だ。実際にはそんな女はいない。
僕はなぜか閉鎖病棟という特殊な世界での看護師との恋愛に憧れている。
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