第13話 あなただけじゃないんです
職員が怖い顔をして近づいてきた。
「聞いてください、あまねさん」
あまねはだるそうに答えた。「はい、何ですか?」
「さっきのあの態度はいったい何なんですか?あんな態度とったらだめじゃないですか」
あまねは施設長に悪態をついたのだった。
「なんでぇ?」あまねはとぼけた。
「あなたはいけない。本当にいけない人だ」職員は頭を抑えた。
「だからなんでぇ?」あまねはバカなふりをした。
「しんどいのはあなただけじゃないんですよ。みんなしんどいんですよ。ああもうっ、疲れてるのはわかりますが、ちゃんと働いてください」
「働いているじゃないですか、今日二時間も働いたじゃないですか」
あまねの勤務時間は二時間だ。それ以上働くとすぐくたばってしまう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます