平成元年12月16日
年号が昭和から平成に変わったその年の十二月。舞台は福島県郡山市。駅前のアーケード通りに東北書店があった頃の話しだ。
「あら~~あーちゃんじゃないの。いらっしゃ~~い」
「蝶子ママただいま」
平日の真っ昼間から裏通りある呑み屋街を歩いている中学生など私しかいない。
入学してからイジメにあい中学校は一学期のみ通学しただけで、不登校になった。
コンビニエンスストアで弁当を万引きしようとした私に蝶子ママが、
「お腹空いてるの?アタシのお店、この近くにあるの。いらっしゃい。歓迎するわよ」
そう声を掛けてくれて。それ以来、当時の私は阿武隈川沿いのサイクリングロードを一時間かけて自転車をこいでほとんど毎日のように蝶子ママのお店に通うようになった。
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