追放から始まる異世界物語〜嫉妬から勇者スキル持ちのリーダーよりSランク昇格目前のパーティーを追放されたので復讐を目指す!いえリア充目指します
鍵弓
第0話 プロローグ
俺は大輝。この世界に召喚され早8年ちょい。今は22歳だ。
そんな俺は今魔王と対峙し、さくっと倒したところだ。全くもって問題はなかった。
そして俺は事前に準備をしていた転生の儀式を始め、詠唱に入った。
俺は日本よりこの世界に召喚された。所謂異世界召喚というやつだ。しかし、俺様が気絶している間に隷属紋を刻みやがった。これは主人の命令は絶対で、俺自身がどう足掻こうと外す事ができない。勿論何度も試したさ。
俺は召喚した奴らに鍛えられ、数年掛けて魔王を凌駕する力を身に付けた。だが、遂に魔王討伐の命令が出た。長かった。
俺は王女のおもちゃ、通称お犬番をさせられ、屈辱の毎日を送っていた。毎日お触り禁止の舐め犬として、指示される所を舐めさせられた。足を舐めろと言われれば舐め、肛門も舐めさせられた。しかも陽を足した後に紙で拭く代わりに。流石に嗽はさせてくれたが、それをしたその日に一度感染症に罹り、視線を彷徨った事もあったさ。勿論性的な奉仕もだ。しかも、童貞を卒業する事を許されなかった。一度王女に試したが、直前に必ず気絶するのだ。その後は舐め犬をさせられる時は手を後ろ手に縛られていた。男を相手にさせられ、王女はそれを見て興奮する変態だった。
また、オシッコを頭に掛けられたり、飲めと言われ飲まさせられたり…例え魔王を討ち滅ぼしてもそんな屈辱から開放される事は死以外ない。女は嫌いというより苦手だ。穢れている存在だ。王女は若く美人だが、俺はもうこの女に反応できなくなっていた。そういうふうに調教されたのだ。毎日こんなのは夢だ!目が覚めたら日本に居て学校に通うんだ!と思うも、目が覚めると王女の部屋の隅にいる。
だから、密かに転生の準備をしてきたのだ。その屈辱も今日で終わる。ちなみに逆らうと苦痛が発生し、最後は息が出来なくなる。だから、息が出来なくなり、死ぬまでが勝負だ。儀式には魔王を殺した後に得られる魔王石が必要だ。
だから魔法陣を魔王の間の隣に作り、発動準備をしてから魔王と対峙する事にした。
最後の命令は単身で魔王城へ速やかに赴き、魔王を討ち滅ぼす。その後は身を守る以外魔法使用を禁じ、速やかに王女の元に帰還せよだ。また、魔王を倒した後のドロップ品やお宝をストレージに入れ、帰還後速やかに提出せよと。魔王城に入り魔王を倒す迄は事前に魔法を使う必要があるからと、城に入ってから魔王を倒す迄は、城にいる限り魔法使用の条件を無くしてもらった。但し、隷属紋を外す事は許さないと。
だから事前に魔法陣を作り魔力を込め、魔王を倒した後、転生の儀式で魔法を使うと息が出来なくなるから1分程度で転生の儀式を終わらせる段取りを考えに考え抜いていた。
そして魔王を倒した後、お宝をストレージに入れ、魔法陣の上に立ち、魔王石を掲げ転生の呪文を発した。これの特典は能力の引き継ぎ、記憶の引き継ぎ、更に場合によっては転生後14歳になった時に新たなギフトを得られ、本来有り得ない2つのギフト持ちになれる可能性が50%もある。
「我望む。我れの今の身と魔力を供物とし、我を転生させ給え。あまつの神、愛の女神、大地の守護神よ我の望みを叶え給え!転生術発動グゥ」
俺は最後の最後に息が切れ、グゥといってしまった。だが転生はスタートし、俺の魂が体から引き出された。すると体は引き裂かれ、魂の無い体から絞り出された血が霧散し、供物として捧げられ、干からびた体が残った。しかし問題が起こった。
「転生の呪文に不具合が発生しました。貴方には2つの選択肢があります。転生をキャンセルし、元の位置に戻る。もう一つが、記憶が元に戻らないがそれでも新たな人生を歩むか。転生後にある条件をクリアすれば記憶が戻る可能性が有るが、自力でクリアしなければならない。知識や能力は保持されるが、それを使うのにも特定の条件をクリアしないとならない。10カウント以内に選びなさい」
女神が現れ、選択を迫った。こんな人生はもう嫌だ。例え記憶が戻らなくても隷属紋から逃れられるならと転生を選んだ。せめてまともな冒険ができたら、普通に女の子と知り合い、普通に恋をしたかった。日本にいた時の将来の夢は小学校の先生になる事だった。未来の俺よ幸せになり出来れば童貞を卒業してくれ!と一縷の望みに託す事にして俺は今の時代から姿を消し、干からびた死体がそこに残った。ただ、この時は小学校で教える算数をこの世界で転生後にまさか教える事になるとは夢にも思わなかった・・・
後の伝記に勇者大輝は魔王を見事に討ち滅ぼす事に成功するも、呪いにより息絶えたとあった。
その後数百年の後、生まれ持ってギフトを持った赤ん坊が生まれたが、程なくして旅の途中にキャラバンが襲われ、皆殺しになった。たまたま寝ていてその後調査に来た騎士団が赤子の鳴き声を聞き、保護していた。そして国が運営する孤児院に引き渡され、すくすくと育ち、やがてギフトを得られる収穫祭を迎え、2つのギフトを得られたとして周りを騒然とさせた。
その少年はジークと言い、幼い頃より時折訳の分からぬ夢を見ており、強大な何かと戦っている一コマがあったりしたが、妄想癖ありと誰にも相手をされず、いつの頃からだろうか夢について話す事がなくなった。
やがて勇者のギフトを得た者をリーダーとして、冒険者活動をスタートしたのであった。
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